2012年12月31日月曜日

The end of year.

#1 Welcome a new year in the hospital
当直中。これまで年越しをほとんど病院でしていたような気がする。ただし去年は例外。

個人的には病院での年越しが性に合っているのかもしれない。

年を取るとあまり年越しとかイベントごとに対する興味が無くなってくる。なんでだろう。

明日からは数日間暇になる。まぁそれもたまにはいいのかな、と。

#2 Norovirus and influenza virus
ノロとインフルエンザが大流行。嘔吐下痢があればノロ、発熱があればインフルエンザとして暫定的に扱っている。

まぁこういう見方はヤブだけど、診断学で言う検査前確率が高いからこれくらいでもかなりの確率で当たる。

もっとも我々の仕事は大外れを出さないことだから常にそれ以外の可能性は頭の中に持っているんだけれども。


#3 Laughter
最近笑うことが少ない気がする。

お笑いの番組のレベルが低くなったと言うよりもなんか別の方向性に向かっている気がする。

以前と比べるのはあまり賢くない。その時代時代にあった物事のあり方というのがあって、結局のところ、そういうふうにしかなれない、というスタンス。

だからAKBやジャニーズがオリコンチャートを独占するというのもそういう時代なんだと思う。

諸行無常

もう少ししたら新しい時代が訪れるのだろう。

#4 Next year.
あと数時間で2013年。正直この年になると今年が何年かを覚えるのが大変。学生とは違って変化がないため、あまり年月の変化を感じない。

例えて言うと、名探偵コナンやドラえもんと一緒。昔は同級生だったのに、いつのまにか子供と同じくらいの年になってしまっている、、、ということ。

というわけで、今年も終わり。

2012年12月22日土曜日

Stability is something we should be afraid of

#1 Stable, after all.
ここ数ヶ月間で新しくできるようになったことは少ない。よく言えば安定した、悪く言えば停滞している、ということになる。

外来でもできないことは何時まで経ってもできないままだし、できることは普通にする。

Routineの業務がたくさんありすぎてsomething newを求めるのがちょっと難しいかもしれない。

#2 Ask for something new.
来年病理部をrotateする学生さんのために、今検体切り出しマニュアルを作成中。学生が持っている病理の教科書は「病態生理」の教科書であって病理診断の教科書ではない。

学生中にそれに気づかなったから、実際の標本を見ても一体何をどうしたら診断することなのかがよくわからなかった。「あっ、腺癌だ!」とか「過角化だ!」程度の実習。

それはそれでいいとは思うが。

一般的に病理を回る学生はかなりmotivationが高い。学生の時にすでに消化管の癌の肉眼分類が完璧に頭に入っている。病理を始めて1年くらいでようやくおぼろけで覚えた自分とは違う。知っていてもすごいし、知っていなくても別に悪いわけじゃないけど。

診断に関する「学生レベル」の優しい・易しい教科書があってもいいと思うんだけど、なかなかない。

#3 Be astute.
大雑把な診断はできるようになった。胃癌は相変わらず難しい。あと2年くらいかけて細かい診断ができるように突き詰めていくことになるだろう。

広く、適度に深く、というのは結構難しい。

2012年11月24日土曜日

Health promotion

#1 Health promotion
自分の理解ではヘルスプロモーションとは健康増進のための公共政策(公衆衛生上の課題)と認識している。

それはさておき、外来で患者さんに対して運動をしろだの、食事制限をしろだの言っている。

実行するかどうかは別にして大体は「はい、わかりました」と聞いてくれる。まぁでなけりゃ何しに病院来たの?ってことになる。

行動変容を起こすのは難しくて一般的には
  1. 無関心期:6ヶ月以内に行動を変えようと思っていない
  2. 関心期:6ヶ月以内に行動を変えようと思っている
  3. 準備期:1ヶ月以内に行動変容に向けた行動を起こうとしている
  4. 実行期:行動を起こすがまだ6ヶ月未満
  5. 維持期:6ヶ月以上行動が続いている
http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-07-001.html

と5段階に分かれている(禁煙の研究から得られたものだそう)。これに従えば病院に受診する人は関心期 or 準備期にいるのだろう。病院を受診するというのが行動とするならば、とりあえず実行期になるか。

順調に維持期に行くかと思うとそういうわけではないのだろう。外来診療をする立場からすれば維持期の人が多い(ように見える)けど、実際は途中でドロップアウトした人をもう一度どうやって軌道に乗せるかが重要な気がする。

健診というのはそのためにあるのかもしれない。健診結果で異常が出ると、ほぼ義務的に受診させる会社がある(本人も嫌々ながら受診するけど)。法律で決まっているのかな?

基本的人権の問題もあるけど、個人的にはとても素晴らしい制度だと思う。「自分の体のことを自分がいちばん知っている」わけではないので。

#2 Depends on each person
個人的には外来ではあまり強く言わない。指示に従わず不利益を被ることになっても、結局は自分の責任ということになるから。ただ、こちらに責任が被らないように適宜情報提供はしていくだけ。「これこれしないとこうこうなるかもしれません」とか。

というとすごく冷たい人間に思われるかもしれないが、実際のところそんなもん(あまりに非協力的な患者さんに対しては)。

普通は「いや、、、そうなんですけど…」とお茶を濁して態度保留にすることが多いかな。そういう人にはネガティブな情報だけではなく「今のうちから●●すれば◆◆になりますよ!」とポジティブな情報も伝えると、心が動きやすい(今の自分でもまだ大丈夫なんだ!と)。

自ら改善しようと思っている人や改善したいがどうしたら良いかわからない、という人に対しては援助を惜しまない。なるべく褒める。褒めちぎる(実際に改善しようという意志はそう簡単に言えるものではないし)。

自分の性格上、かなり現実主義なので、無理そうなことは最初から言わない(ただし、脳梗塞、心筋梗塞後の禁煙など一部では「死にたいの?それとも吸いたいの?」と判断を迫ることはある)。「1日1万歩」なんて自分でもやっていないことをどうやって人に説得できるのかと。目標は目標でさておき、いったい今の状況からどこらへんまでなら達成できそうなのかを考えることになる。

上からの天下り的な指示は受け入れがたい。なので
「とりあえず悪玉コレステロールが目標値から比べるとこれだけ高いです。今のまま続けば薬を飲んだほうがよさそうですね。でもコレステロールは食事からなので基本的には食事療法からになります。どれくらいか摂取したほうがよいかはご自身で調べてみてください。味気ないものを食べ続けるくらいなら、ちょっと美味しい物を食べて薬を飲んだほうが良いでしょう。ご自身でこれくらいならまぁ我慢できそうだという妥協点みたいなものを探っていこうと思います。もし調べてもどういうものを食べればよいかよくわからない場合は栄養士さんから話を聞くこともできます。その際は普段料理をされる方と一緒に話を聞いてください。ちなみに●●さんは▲cm, ◆◆kgで理想体重は◆kgくらいですね。デスクワークが主なので大体●kcalが1日の摂取量の目安です。本屋さんやインターネットでいろいろな食べ物のカロリーが載っていると思います。それを参考にしてみてください。3ヶ月ごにもう一度採血をしましょう。その時点で高ければ薬を飲みはじめましょう。」
という。半分ちょっとくらいはこういうと頑張ってコレステロールを下げてくる。もう半分はなかなか下がらないけど、それでも「まぁ急に下げるのはなかなか難しいですよね。ただ、このまま放っておくと将来脳梗塞や心筋梗塞になる確率が高くなるので薬を飲みはじめましょうか」という。

投薬でコントロールされている人は検査も定期的にするので問題ないんだけれども、問題はさっきも言ったドロップアウトする人。自営業の人や主婦で健診を受けていない人がいる。

多分厚生労働省の偉い人たちも悩んでいるんだろうけど。

2012年11月17日土曜日

November.

#1 Review
今年の反省。本当は12月くらいにするけど、ちょっと早めに。

#1-1 臨床的なこと

診療マニュアルが少し進んだ。あと循環器系のいくつかの疾患を埋めていけば大体の内容は網羅されていることになる。Up to dateな内容はなるべく追いかけるようにはしているけど、実際の処方レベルでの変化というのはあまりない。外来でよく見る糖尿病、高血圧、高脂血症なんかは基準はいろいろあるけど、結局のところ「個人に合わせた目標値を」なんて言われるとなんだかヤル気が失せてしまう。とりあえず道を外さない程度の診療を心がけることに。この時期に一から勉強というのは結構難しくてやっぱり症例ベースで疑問を調べていくほうが賢明なのかもしれない。

#1-2 病理診断のこと

こればっかりはやってもやっても道が見えないような気がする。できたと思ったら足元をすくわれる。多分そういう試行錯誤の繰り返しの中で徐々に確立していくのだろう。生検を見だして変なのが多いけれども、qualityが安定するまであともう一年くらいは必要だと思う。来年辺りからそろそろ細胞診の勉強もしなくちゃいけない気がする。

#1-3 研究的なこと

何か研究をしているわけではないので「研究的な」という胡散臭い言い方のほうがあっている気がする。診断に関することで頭がいっぱいであまり「研究的なこと」にresourceを費やす余裕が無い。

#2 So many things to do. What to do first.
やりたいこと、やらなくちゃいけないこと、やってもやらなくてもいいこと。今年は特にいろいろあってそれらがごちゃまぜになってしまったような気がする。

ものごとの優先順位をつけてしなくちゃいけないのにそれができていない。人に対して言うのは簡単だけれども、行うは難しといったところか。

あと1ヶ月半だけど、優先順位をつけて消化させていかなくちゃいけないのかもしれない。いわゆるto do listの活用、といったところか。

#3 Book scanning
現在本の自炊中。本はどんどん増えていくから読み終わったり、もうしばらくは参照しないだろう本はどんどんスキャンへ。

本がPDFになって持ち運びができるようになるというのはepoch makingな出来事だと思っていたんだけど、本屋でふと紙の英和辞書を手にとって見て、なんかそうでもないなと思い直した。

手に持った感触、そこからパラパラとめくって単語が次々と目に入ってくる。これをPDFなどの電子書籍で表せるのか?ページのめくりやすさ。まだ紙の辞書の方が優っているところが多いような気がする(ちなみに電子辞書も持っているけど)。

ただ、こういうのもいずれ時間が解決して、やっぱり電子書籍がいいよね、という結論になるのだろう。


2012年10月21日日曜日

Stance, Medical malpractice


#1 Stance for next several years.
大学院を辞める話をした。

まぁ特別なことではなくて、自分の中ではもう結論は出ていたことなんだけど。

むしろこれでこれからの方針がはっきりしてきた。病理診断、総合診療、統計の3つ。

そのためには来年1年間で病理診断のレベルを1人前に仕上げる必要がある。

これからの課題は剖検、細胞診、リンパ節・骨髄・腎臓・肝臓・脳。

あとは全体の底上げが必要。

総合診療的にはcommon diseaseをガイドラインに基づいた(なんとなくではなくて)きちんとした診療を心がける。

#2 Medical malpractice
いわゆる誤診や医療ミスなどと呼ばれるもの。

自分は医療過誤と言われないように非常に気を使っている。具体的には「あらゆる可能性を残しておく」ことと「具体的なフォローアップを提示しておく」ことなんだけど。

例えば不安定狭心症を初診の十分程度で確定診断するのは難しい。「不安定狭心症かも!」と疑っても空打ちのこともある。

かなり前に「胸部違和感」に対して前医(同じ病院)が午前中に診て胃腸炎と診断し、その後症状が収まらず夜間当直中に来た患者さん。

夜間の受診時は明らかな胸部違和感ですぐに心電図を撮ったらII, III, aVF上昇の見事な心筋梗塞(国家試験レベル)。すぐ転院搬送してもらったけど。

CPKの上昇も軽度だったし、話をよくよく聞いてみるとおそらく午後までは不安定狭心症→夕方くらいから急性心筋梗塞になったものと思われる。

その後患者さんは退院して当直先の病院に苦情を言ったそうだ。前医が誤診じゃないかと。

直接患者さんと話をしてないけど、事情を聞くと自分が「心電図を取ってないのか」とポロッと言ったことでそれが検査不十分だと患者さんが感じたのかもしれないと。

確かに言ったかもしれない。ただ、通常心電図の評価は前回の分との比較が重要でなかったら「ないのか」と言う。特に意図なく。

ただそれが否定的な文脈で取られたことは残念でまあこれからは気をつけようという程度(前医も少し悪い、胸部違和感で受診しているのに受診時に症状がないことと腹痛下痢がたまたまあったために胃腸炎としてしまっている。カルテを見てもいつのまにか主訴がいつの間にかどこかへ行っている。心電図は最低でも取るべき。もっともとってもなにも出なかったかもしれないしその可能性が高いけど。それを踏まえてニトロペンを処方すべき)。

とまぁいろいろ考えるところはあれど、他医の批判は基本的には御法度(ただ、1度だけ歯痛の患者さんが歯科に電話したら内科で痛み止めもらえと言われてきた、というのにはさすがに切れたけど。歯科医師法に違反するから)。

ちなみにその患者さんには前医の悪口はなるべく言わずに「症状が出なかったからわからなかったかもしれないですねぇ」とかばうような発言をしたつもりだったけど(まぁ実際そう、初診でカテをせずに狭心症の確定は難しい)、文句を言いに来るということは多分多分転院先で言われたんだろう。「その症状は明らかに不安定狭心症でもっと早く治療すれば緊急で治療しなくても済んだかもしれない」とか。

大病院の若い先生は得てして自分が偉い、という錯覚に陥る。自分が正しい、結果的にはそうなんだけど、背景を考えずにそういう言い方をするとあとで必ずしっぺ返しを食らう。(検査ができる環境、後医の方が必然的に診断精度は高くなる、そういう環境に胡座をかくともし間違えた時に集中砲火を浴びてしまう)

自分はそうではないように、と一応気をつけているつもり。実際はどう見られているかはわからないけど。

2012年10月15日月曜日

Distance et al.

Physical and psychological distance

この前実家に戻った。

家付近をぶらぶらする。駅や町中の本屋さんに行ってみたり。

そこでふと思った。

普段暮らしているところはスーパーに行くにも車で行こうかと考えるくらいの距離なのに実家に戻ると、その三倍くらいの距離でも「近い」と感じてしまう。

下手しなくても2~3kmくらいは普通に歩ける。

でもここなら同じ距離を行こうものなら「絶対車じゃないと無理!」と思ってしまう。そこが不思議。運動をするにも何をするにも「雰囲気」が必要なのだろう。その雰囲気が今あるかと言われれば微妙で、でもその雰囲気というのは自分で創りださなくてはいけないのかもしれない。

Autumn comes.

秋になったけど、普段の生活を続けているだけでは季節感を感じることはほとんどない。

どこかに行こうかと思う。なかなか行く事はないけれども。

以前福岡にいた時もほとんどどこへも行かなかった。阿蘇山もう一回行っておけばよかった。

今いる関東もそう長くはないように思えてきた(実際はもうちょっと長くいるけど)。

せめて東京スカイツリーだけでも…。


China risk

外来をやっていると、いろいろな人がいる。

もちろんいろいろな人がいて当然なんだけど、海外へ出張・旅行する人も。

ヨーロッパに行ってよかった!といろいろ思い出話をしてくれる人や中国に出張に行かなければならないという人もいる。

中国で会社をやっている人曰く、今は中国で日本人は一言も公の前では喋らないほうが良いそうだ。中国人の社員に「話をせずに、すべてジェスチャーで」と言われたそう。日本人、中国人は基本的には見分けがつかない。見た目が「っぽい」人はいるけど、「っぽいけど違う」人もたくさんいる。

帰って来られないかもしれないからと少し多めに薬を渡す。


2012年9月19日水曜日

雑多感

#1 From Windows Xp to 7
時代の波には逆らえず、とうとうOSもXpから7へアップグレード。そろそろ8もではじめているけど、1200円でアップグレードできる権利があるみたいだしまぁいいかと。

Let's note W7 Vista版をXpにダウングレードして使っていたけど、そろそろ限界ということでVistaに一旦戻して7へ。ついでにHDDも120GBとちょっと手狭になったので1TBのを買ってついでに置換。

W7のハードディスク交換はすごく簡単。ネットで調べながらしたけど、わずかネジ3個とって全て終了。いわゆる細いドライバ以外は全く何もいらなかった。。。

問題はOSのアップグレード。最初は何も考えずWindows 7をまっさらな状態でインストールした。けどなにかおかしい…?電源やDVD再生ソフトなどのutilityがない!そうか。Vistaから受け継いだわけじゃないから何も継承できていなかったのかと。でもってパナソニックのサイトに行ってOSに付属するutilityを別途ダウンロードしてたら45個になってこれを一個ずつインストールするのは面倒ということになり、Vistaを再インストールしそこから7へアップグレードしようとした。

しかし、エラーで出来なかった。Professional→Home premiumはダメだとのこと。結局普通にクリーンインストールをして45個を一個ずつインストールした、つもりで何個かできていないかもしれない。

そしてOfficeやらJava, pLaTeXやらをインストールしてだいぶ使えるようになった。

#2 A new project is going on.
電顕のお勉強とプラスα。小さなprojectを始動中。

どこまでいけるかはわからないけど、とりあえずやってみよう、という主旨。


先週話しをした時にはすごく熱くなっていたけど、今ふと見るとかなり冷めた感じになってきている。そんなものかな。




2012年9月9日日曜日

Content of backpack

#1 Knapsack problem
旅行かばんの中には色々なものが入っている。基本的には当直用で、当直先にシャンプーがあるという保証がないから、シャンプー、ボディーソープ、剃刀等、また長期戦を覚悟して爪切り、耳かき等。他にスクラブ、ノートパソコン(Let's note R8, single coreだけど結構快適)。

ただ、最近旅行かばんの中が重いと思うようになった。他に当直・外来用に何冊か本を持ち歩くのだけど、この際中身を整理しようといろいろ取り出してみた。

ちなみにアルゴリズムの問題としてKnapsack problemというのがあるらしい。

#2 What do I need?
何が必要か。結構難しくて結局よく使うものだけを残した。それでも結構な量になる。ポータブルDVDドライブなんてはっきり言って要らない。電子辞書も要らないかも(Smart phoneで検索できるので)。でもケーブル類と充電器は要る。結構使用頻度が高い。

ちょっと軽くなった。

あとは外来用の本。レジデントマニュアル類が数冊+今日の治療指針+聴診器。CTの正常画像集等。はっきり言って今見るのは今日の治療指針レジデント初期研修用資料 内科診療ヒントブック、当直医マニュアル、外来医マニュアルくらい。後はたまに参照する程度。

自分は外傷をメインで診療することはないけどカラー写真でみる!骨折・脱臼・捻挫は結構必要。縫合の本(通常あまり縫わない箇所や特殊の創で初期対応として何を使ってどう縫えばよいか)をたまに見ることはあるけど、他の本は意外と要らないなぁと思う。手技的なことはもう殆どしないので。ただ、もしもの時のためにそれ系統の本を自炊しておく必要がありそう。

持っていないけど、典型例を載せているCT画像集が欲しい。脳出血を間違えることは基本的にはないけど(稀にSAH→脳内へ出血みたいなのもあるけど)、●出血と自信を持って言い難い。多分被殻出血…みたいになる。あまり画質がよくなくてもいい。羊土社の正常画像と並べてのシリーズでも買うかな。

なんだかんだ言って画像がモノを言う世界なので外科系の当直用と内科系の当直用で持つ本を変えてもいいかもしれない。

#3 Cover 80% with 20% resources
80:20は結構いろいろな解釈があるけど80%は20%分でカバーできる、という。普通100%対応できる準備は出来ないので、切り捨てていく勇気が必要。それが難しいからあれだけど。

2012年9月3日月曜日

Something technical

#1 Read the slide
だんだん標本が少しずつだけど読めるようになってきた気がする。もちろん完璧とは程遠いけど、ある程度全体を見回しながら、大きく外すことは少なくなった(=まだある)。

全体をだいぶ俯瞰できるようになった、ということは、言い換えればどこに穴があるのか大体見渡せるようになった、ということなのでしばらくはその穴を埋める作業になるのだろう。

そしてある程度穴が埋まってきたら、今度は精度を高めてvariationを知る、ということなのだろう。

#2 Evidence based pathological diagnosis
診断が揺れることがある。どっちでもいいんじゃないか、という気がすることも(high grade dysplasia vs well differentiated adenocarcinoma, 本当はきちんと区別しないといけないんだろうけどadenoma carcinoma sequenceを考えると線引きは難しい)。

その時に「僕の基準では…」「私の基準では…」という言葉をしばしば聞く。「自分の中での基準をもて」とも。

どこかではevidence based medicineという言葉が叫ばれて久しいが、ここでは立派なexperience based medicineが展開されているのかなと。そもそも病理診断自体が権威主義の傾向が強い(そうでもないよ、というかも知れないが困ったときのコンサルテーションはエビデンスレベルでいうと専門家のアドバイスレベル、ということになる)。免疫染色でだいぶ白黒つくけど、まだまだアナログな世界。

もちろんevidence based medicineに100%賛成することはないし、その逆もまたしかり。

#3 Two kinds of pathologists
Practical pulmonary pathologyに載っていたような。病理医は2種類に分かれるそう。ひとつは診断基準のこれとこれを満たしているから●●だというタイプと、ゲシュタルトを認識する、つまり全体を見てこれは●●と同じものだ、というタイプだと。

実際はゲシュタルトとクライテリアを両方とも用いて診断するのだろうけど。個人的に自分は病理診断においては前者のタイプだと思う(それは半分は経験が足りないから)。でも臨床においては半々くらい。英語においては完全に後者。

多分慣れればだんだん後者になるのだろう。もちろんゲシュタルト=経験と簡単に片付けてはいけないのだろうけど。

#4 +α
さっき「先生、パソコンと医学と語学を除いた趣味ってなんですか」と言われてふと何もないなぁと思った。Phraseで要約すると、すなわちそういうことなのだろう。

組版とかレイアウトに興味があるとか言ってもふーん、と言われる。興味関心なんてものは所詮そんなもの。人と違うように思われても多分違うfieldに行けば、基準が変わるからもしかしたらその他大勢になるかもしれない。



2012年9月1日土曜日

Something recent.

#1 Learn from the patients
外来をやっていると、患者さんはいろいろな人がいる。生活保護の人から社長さんまで。いわゆるVIPを対象とした病院ではないから、どんな人でもやってくる。

今の病院で気に入っている点といえば、比較的患者数が少ないから患者さんとゆっくり話ができる。社長さんから今の中国の情勢を教えてもらったり、管理職は大変だなんて話を聞いたり。

#2 Some tendency
職業では人のことは分からないよ、と以前言われたことがあるけど、やっぱり職業とその人のものの考え方、というのはゆるやかな関連があると思う。その職業を選んだ、ということと、その職業に従事したことで得られる癖とか。

例えば自分は足を見ることが多い。あまり教科書には詳しく書いていないかもしれないけど、高齢者のADLや生活状況を把握するには足を見るのが一番。歩けなければ、足はやせ細ったりてかってきたりして、いわゆる寝たきりの足。心不全があれば足にむくみが来る。足の指に水虫ができていれば、糖尿病かな?とか衛生環境が悪そうだ、とか推測がつく。

若い女性の足を見ることも多いけど。足フェチではないです。

#3 Arranging files in my harddisk
ハードディスクとポータブルのsdカードの中身がそろそろいっぱいになってきたので整理整頓。

と言っても右から左に移すだけで増えていくものに対して対処するわけではないんだけど。

フロッピーディスクの1.44MBにいかに収まるかを考えていた時代からすると隔世の感はある。データを捨てずに済む、という発想。

データは消失しない限り決して色あせることがない。かなり前の大学生の頃に作ったホームページのコンテンツの一つを。らしいといえばらしいw(卒業するとホームページ自体は見れなくなっている。waybackには登録されているかもしれない)

#4 とある掲示板前の会話
hiper: あれ、生理学の成績が出てるよ?
mos: 本当だ。どれどれ…あれ、私の名前は無いや。ということは…
hiper: まぁ一応受かっているっていうことだね!
mos: 一応って何よ(笑)?あたかもぎりぎり受かったような言い方をして!
hiper: まぁまぁそんなに怒ると血圧が上がるよ。ところで今回の生理学の試験は結構簡単だったね。
mos: …しーっ!隣に**君がいるでしょ、ほら前途多難な表情をしている…。
hiper: 前途多難は言いすぎでしょ(笑)?でも確かにそんな気がするなぁ。彼は大丈夫なのかな?
mos: 個人的には非常に不安。彼は履修登録を忘れるとか、履修科目を間違えるとか、話題の種は尽きなしねぇ。彼をサポートしてくれる存在が絶対に必要だと思うわ。
hiper: いるのかなぁ、そんな人。
mos: いなかったら絶対作るべきね。でないとまず卒業が危ないわ。もしかしたら私たちの後輩になるんじゃない?
hiper: おいおい、本人の前でそこまで言うか!?
mos: 冗談よ(笑)そうそう、今回の試験?確かにY先生の試験もY先生の試験も簡単だったような気がする。平均点も高かったみたいだし。
hiper: ほらほら、あそこに(多分満点を取って)喜んでいるo君がいるよ。授業をろくに出ていないくせにね。
mos: そんなねたまなくてもいいでしょ。別に授業に出ないといけない、という決まりはないし(って言ったけど本当はどうなのかしら?)、ちゃんと勉強しているんだから誰も非難は出来ないでしょ。
hiper: う~ん?よく見ると彼は何か不満げな顔をしているね。なになに、もっと試験を難しくしてくれないとみんなとの差が表れないって?
mos: まぁちょっと贅沢な気もするけどね。でもそう思っても仕方が無いかもしれないね。
hiper: でもね、ふと思うのがこんなに(といってもたいした量じゃないけど)生理学を勉強してもいまいち全体像が上手くつかめないんだ。確かに細かい知識はたくさんある。腎臓って言われたらそれなりの説明も出来るし、呼吸の生理、心臓の生理も一応のレベルはある。でもねぇ、じゃあヒト全体で見たとき、呼吸器・心臓・腎臓・筋肉を一緒に考える、というレベルにまでまだまだ達していない。
mos: 確かに、当たり前だけど私たちは腎臓だけ、心臓だけで生きているわけじゃないもんね。授業では全体の有機的な繋がりの強調がいまいちのような気がする。そこらへんは自分で補わなくちゃいけない、ということかな?
hiper: ただ、先生だってよくよく聞いてみると、自分の専門以外のことは意外と知らないみたいだね。そんな状況で全体を!っていってもかなり薄っぺらい話になるかもしれない
mos: そんなもんでしょ。専門的になるとそれ以外のことはやっぱり多少なりとも忘れてしまう。これからお医者さんになってからも出来るだけ専門以外も(学生のときに習ったような最低限の基本は)覚えておきたいものね。

2012年8月29日水曜日

雑多感

#1 A new electronic medical chart
新しい電子カルテの説明会。いろいろ説明があって途中で寝てしまったけど、過去の遺産とも統合ができるし、少なくとも便利なツールにはなりそう。

#2 Word/Excel/PowerPoint
新しい電子カルテにはWord/Excel/PowerPoint 2010が入っているそう。Microsoftは商売云々と言っていたが、結局なんだかんだ言ってMS officeがde facto standardであることは間違いない。PowerPoint 2010で資料を作っていて「おっ、2010はだいぶ使いやすくなってる!」と肌で感じることができた。

言い方を変えれば操作の感覚がiWorkのkeynoteへ近づいている、ということか。細かいことなんだけど、オブジェクトを画面中央におこうとした時に、中央の補助線が出てきて、そこに合わせやすくしてくれるとか。複数のオブジェクトを右寄せ、左寄せがかなりしやすくなっている。細かいことなんだけど、layoutの整合性を考えるときにはかなりありがたい。以前は垂直な棒置いてそこに目視で合わせるようにしたりとか配置のalignmentで調整したりとかしてたけど。

#3 Last several strokes
電子カルテ自体にOfficeが入っていれば、そこで作業をしてカンファレンスの題材を作ってそれをUSBで持ちだしてカンファレンスをすることが出来る。

そこまで行かなくても、これまで結構データを引き出して、、、と面倒だった作業が一気にできる。

たかだか、データを出すだけとか、重要症例のメモをするだけとか思うかもしれないけれど、その数回の動作がやる気をうせさせる。

#4 Do something, with a new tool.
macのコマーシャルみたいになっているけど、これだけ充実した環境があればなにかやってみたくなる。久しぶりに熱くなれるかもしれない。ただ、始動は来年なのが心待ちなところ。


2012年8月28日火曜日

Hard-working attitude pays or not.

#1 Difference of policy
いわゆる考え方の違い。

前の病院では夕方五時で仕事を終わらせることを美徳としていた。もちろんその間に救急対応があったりするから正確に五時ピッタリ、という訳にはいかない。それでも五時直前になると、ありえないほど回診のスピードがアップして、それでじゃあ後宜しくと上司は帰っていく。

何だ、上司は先に帰るんじゃ一緒じゃないかと思うかもしれないけど、やるべきことの指針つけて帰っていかれるとこっちはすごくやりやすい。残った仕事を30分で片付けることもできるし、飲み会が7時だからとだらだらすることも出来る。日中がアホみたいに忙しい反面、自由に使える自分の時間があるということはかなり有益。

今の仕事は基本的には完全に自由。時間制約のある業務はあるけど、比較的緩い。時間と仕事が与えられ、後の配分は本人の自由。

かつてはそういう生活に憧れていたような気がする(以前のいつかのエントリーにそういう旨の投稿をしたかもしれない)。ただ、残念ながら自分で自分を律することができないため、今は若干破綻しかけている気がする。

#2 Someone is watching you.
結局終わらない仕事を抱えると、常にいないといけないような雰囲気になる。結局いても仕事が進むとは限らないから、だらだらといるようになる。

多分性格の違いというよりも、周りの環境の影響が大きい。

早く帰ると「先生仕事終わってないのに帰るんだ-、へー」なんてkyなこと言う人がいるから。言わなくても、周辺の発言状況からそういうふうに推定されてしまう。

#3 Is a hard-working person good?
http://meigen.ko2ko2.net/2012/06/1565.html
士官には4種類しかいない。
1番目は、怠惰で頭が良くないタイプだ。
こういう人畜無害な人は放っておく。

2番目は、勤勉で頭の切れるタイプだ。
こういう人は
細かな点を漏れなく精査してくれるので、最高の補佐になる。

3番目は、勤勉だが頭が良くないタイプだ。
こういう人は危険で、組織にとって脅威となる。
よって、即刻お引取り願いしかない。
組織にとって意味のないムダな仕事を生み出し続けるからだ。

最後に、頭が切れて怠惰なタイプがいる。
こういう人こそ、指揮官として最適なのである。
エーリッヒ・フォン・マンシュタイン
勤勉で頭が良くないタイプによる実害の例を直に知っている身としては確かに…と思ってしまう(もう目も当てられないくらいにひどい…)。語弊を恐れずに言うのならば自分は2番目か4番目。今は若干怠惰だけど、基本的には真面目なタイプ(だと思いたい)。

真面目だと必ず報われる、というのは結局のところ理想論でしかなくて、実際は報われない人も山程いる(だいたいどっかで手を抜いているからだ、という主張もあるかもしれないけど)。

典型的な物語は努力は報われる、正直者が最終的にいい目を見る、というストーリーがあるため、それを学んだ身としては深層心理でそう考えてしまう。

#4 Relative value judgement
結局のところ、こういう頭が良い悪い、真面目不真面目というdiscussionは相対的なものでしかない。

もっと上が現れたら「先生、駄目ね」となるしもっと下が現れたら「先生、実はすごかったんだね!」ということになる。

2012年8月25日土曜日

Laboratory data

#1-1 Laboratory value list
いつも外来では検査値を患者さんに印刷して渡している。要らないと受け取りを拒否する人は殆どいなくて、たいていは要らなさそうな顔をしながら受け取る人と、執拗に検査値の項目の意味を聞いてくる人の二通り。

ある時に「この項目の意味を書いたものがあればいいんですけどねぇ」と言われた。実際本屋さんに行くと検査値の見方みたいな本が売っている。それを買ってください、というのも一つだけど、そこまで興味のある人なんていないし、よく見る検査項目は限られている。なので小冊子みたいな形で患者さんに渡してあげたらいいのでは?という発想になった。

#1-2 Abnormality doesn't mean that it is abnormal.
例えばCPK高値というのは今の時期だと脱水症、心筋梗塞、横紋筋融解なんかを想定する。たまにスポーツ選手でCPKが4000くらいまで高値になることがある(スポーツ専門の先生だと問題ないというが本当か??と思う)。

じゃあCPKの異常低値はというと、症状がなければあまり病的な意義がないことが多い。筋肉量に相関するので高齢者なんかは必然的に低くなる。後は甲状腺機能亢進症でもあがることはあがる。

他にもALT, AST等異常低値が実質意味を持たないことがしばしばある。だけど、それを経験ではなく知識として持っている医者もあまりいないんじゃないかなと思う。

#1-3 A simple list may be availabe.
まだ作ってはいないけど、救急時の血算、生化、糖尿病、高脂血症くらいの採血の項目は作ってもいいんじゃないかと思えてきた。でもって資料を集めているうちに、結構自分でも気付かなかった、いわゆるtips的なものもあった。

ある程度資料にまとめて何かの勉強会の時に使おう。

2012年8月20日月曜日

雑多感

最近思っていることを箇条書き。

#1 Smart behavior
行動のステップを減らしてなるべくスマートに。具体的には生検の切り出しの時に、用紙に検体名を書いて大きさを測って大きさを書いて、切り出して図を書いて、カセットに入れて番号を書き込む、ではstrokeが多すぎるからそれを減らしたいなぁと。

#2 Food from each country
夏休みでいろいろなところに行った人が多いみたいで、おみやげがたくさんある。小中学生ならまだしも、この歳になるとさすがに「●●へ行って来ました」的なおみやげは減ってその土地properなものが増えてくる(例:東京→東京ばな奈、福岡→明太子関連、広島→もみじ饅頭、名古屋→ういろう、京都→八つ橋etc)。ただ、正直いったい何が有名なんだろうと首を傾げる土地もある(食べるおみやげが、という点において)。

ちなみに「●●へ行って来ました」系でも意外と美味しいものもある(下手なものよりまし?)。

#3 New shoes
仕事用の靴を新しのにした。いわゆるcrocsと呼ばれているもの。多分imitationだろうけど。医療安全的にはoutだけど、意外と軽くて動きやすい。

ただ、穴が開いているから万が一針がピンポイントで落ちてきたら、その時は諦めるしかない。あと、通気性がよさそうだけど意外とむれる。

#4 レジデントマニュアル
技師さん用のプリンターが両面印刷が可能だということに気づいて、とうとう第1版を印刷してみた。でもなんか違う。フォントや文章全体のレイアウトがいまいち。Wordで調節できなくはないけど、一括の変換がかなり面倒なのでやっぱりと、pLaTeX2eに戻した。そうするとなんとTeXがなんかe-pTeXに変わっていて、時代が代わるんだなぁと。hyperref.styがうまくいかなった(結局古いのを削除すれば良かった)だけで後は普段通り。

2012年8月18日土曜日

Clinical practice 9

Case 90歳代男性

詳細は不明(術後のコール)。異物誤飲の大腸穿孔術後で挿管、鎮静されたままICUへ。自尿が出ていなかったとのことでブラッドアクセスとしてUKカテーテルが挿入されていた(術後に透析1回、翌日も透析予定)。

#1 術後管理
あまりに術後管理をするのが久しぶり過ぎてちょっとびっくり。Nurse callがあり「患者さんの顔が赤いんですけど痛いんですかねぇ?」と。

フェンタニル、プロポフォールで鎮痛、鎮静ががっつりされていて、ドパミンも入っていた。相変わらず自尿はほとんど出ていない。血圧は130/80mmHg, HR 100/min前後, SpO2 100%(FIO2…忘れたorz)ぐらい。あまりに薬が入りすぎて脱水なのか溢水なのか、痛いのか痛くないのか正直わかりにくい。

悪いなりにバイタルサインも安定している。顔をしかめることはないけれど、赤いのはなんでだろう。手術自体はどうやらうまく行った?ようだし…???看護師さんが「痛いかもしれないから痛み止め使ってもいいですか?」と言ってきたのでロピオンを使ってみた。痛みがあれば血圧も一緒に下がるかもしれないけど、ドパミン、輸液も入っているしまぁしばらくは大丈夫だろうと。

#2 Hemodynamic instability
結局顔面紅潮が治ったのかどうかは分からず就眠。結局翌日も透析を行って経過は順調だったみたいだけど、夜になって急に脈拍が低下しそのまま心停止。

家族としてはなかなかその死を受け入れられなかったみたいで、CPRをしたが全く反応せずにそのまま死亡確認。

CPRをしている時に看護師さんが「なんかだんだん手足が冷たくなってきて…」と言ったのを聞いてはと気づいた。

昨日の顔面の紅潮は痛みがあるんじゃなくて多分warm shockだったんだと。Warm shockからcold shockになってそれで最終的に心停止に至ったと。

よくよく考えてみれば大腸癌の手術ではなくて腸穿孔の手術で腹膜炎を呈していた(高齢で多分発見が遅れたのかもしれない)わけで、septic shockに至っていても全くおかしくない。

ロピオンは腎機能障害に追い打ちをかける可能性はあるけど、少なくとも術前から自尿が低下していた状態で術後も透析を回しているからまぁ悪さはしていないと思うけど、あまり改善にも貢献していないかもしれない。

#3 Septic shock
昔Surviving Sepsis Campaignなんてのをやっていた(今もあるみたいだけど)。

それを最初に聞いた時にCentral venous pressureを結構重視しているなぁ、という印象を持った。体内のvolumeの推定としてCVPを使っているだろう。でもCVPを測定したことがあればわかるけど、結構適当になる。個人内での推移はまぁ意味があるのかもしれないけど、基準と照らし合わせるとホントにこれでいいのかなと。それよりもIVC径の方がまだましかと(どっちもどっちかもしれないけど)。

このケースでは恐らく大腸穿孔により大腸菌が腹腔内及び血中内に侵入しbacteremiaからsepsisになったと考えられる。血液培養は出ていないけど(出したのかな…主治医は)、恐らく大腸菌を始めとした嫌気性菌が検出されるだろう。いわゆるendotoxin shockを呈していたのだろう。

Retrospectiveに見てもやれることはやっているし、やはり高齢ということも鑑みると、体力の限界といってもいいのかもしれない。透析を2回回しているから(エンドトキシン吸着療法ほどではないものの)ある程度エンドトキシンも吸着されていそうだし。


2012年8月15日水曜日

Bleeding and ischemia

Hirokickman and mos are talking over a cup of coffee and chocolate cookies which are their favorite ones.

mos: 久しぶりに食べるとコーヒーとチョコチップクッキーってなかなかの組み合わせですね。

hirokickman: そうね。普段は意外と食べる機会がないけど、何かの拍子に食べると美味しいと感じたりする。昔はよく食べてたけど、なぜか最近はあんまり食べないなぁ。

mos: 歳のせいでしょw

hirokickman: それもある。もう半分は一人暮らしが長いことかな。前も言ったかもしれないけど、食事のvariationが極端に少なくなるからね。

mos: そういえば、出血性梗塞って肺と肝と腸管って誰か言ってましたね。

hirokickman: そう。肺と肝臓だけだと思っていたけど、腸管も腸間膜動脈の吻合血管があるから血管の二重(多重?)支配とみなしてよさそうだからまぁ出血性梗塞も十分ありうるだろう。実際に目の当たりにした時にそれを出血性梗塞と形容するかどうかはさておき。

mos: なんでもゴロがあるとか。

hirokickman: どうせ「はい、かんちょう」とかその程度でしょ。周期表の語呂に比べたらエロさと洗練さが足りない気がする。まぁいいんだけどさ。

mos: 出血性梗塞の対義語としてあがるのは貧血性梗塞ですね。

hirokickman: 心臓、腎臓、脳などのいわゆる終末動脈で起こるとされる。まぁ端的に言えば脳梗塞、心筋梗塞。一秒でも早く、血栓を溶かせ!とか血管を広げろ!というのは他からのbypassの血管がないから。

mos: ただ、実際は脳の出血性梗塞を見る頻度が多い気が…。

hirokickman: そうね。脳は貧血性梗塞が言うまでもなく多いけど、出血性梗塞は?というと脳以外はあまり診ない、というか診たことがない。剖検例ではそうだろうね、というのはたまにあるけど。生きている人の肺や肝臓に虚血が起きるという状態が、それだけで死に直結してもおかしくない状態(肺塞栓はたまにあるけど、肝動脈塞栓は治療以外にあるのかな)だから、そこから助かったとしてその後に出血が起きても、それ以外に障害が起きていて気づいていない、もしくは気にしない可能性もある。

mos: じゃあ試験で出血性梗塞を来すのはどれかで脳があると解答に困りますね。

hirokickman: そうねぇ。脳梗塞の合併症で出血性梗塞は結構重要だからねぇ。少ないけどないとはいえないよねぇ。内科的治療としては止血剤と脳浮腫を予防するくらいしかすることないとは思うけど。

Hirokickman is sorting the address book of his smart phone.

mos: 結構大変そうですね。

hirokickman: まぁこれまでサボってきたからね。なんか微妙に知らない人まで入っているし…。

mos: 時間が立つと忘れちゃいますもんね。

hirokickman: まぁむこうだって自分のことを忘れているさ。ただ、今はnumber portabilityが普及しているから電話番号くらいは通じる可能性があるけど。

mos: この前は突然消えてびっくりしてました。

hirokickman: いや、まさか自分の身に振りかかるとは。バックアップは重要だよと他人にはよく言うんだけど、自分でそれを身を持って知るハメになるとは思わなかった。なんとか1年前のバックアップがあったから良かった。まぁ裏を返せばこの1年間であまり知り合いが増えていないということでもあるんだけどね。

2012年8月13日月曜日

Turtle talk, imaginative artificial intelligence

#1 Turtle talk in Disney Sea
Disney SeaでのTurtle talkについて。Turtle talkは映画「ファインディング・ニモ」に登場するウミガメのクラッシュと会話できるアトラクション。

詳細はwikipediaに詳しい。

最初はコンピュータがしゃべっているのかと思ったけど(にしては会話が自然すぎる!)、結局は「中に人」がいたみたい。

#2 Another way of slide show
スライドショーの作り方。最初にキャストから説明を受ける時、画面にスライドが映し出されそれをもとにキャストが喋っていく。

何が斬新に思えたかというと、「喋り」が主体で、スライドがそれを補っているように見えたこと。普段自分が作っているスライドはその真逆でスライドだけで分かるようにして、それを元に合わせるように話をしていく方法を取っている。

「喋り」が主体というのは、具体的にはSteve Jobsのプレゼンテーションというとわかりやすいかもしれない。

世界のDisneyがプレゼンテーションをやると普通のスライドショーでもやっぱり違うんだなぁ、と納得した。プレゼンテーションのための、ではなくてアトラクションのためのスライドショーになっている。

いつもPowerPointでプレゼンテーションを作る時になるべく型にこだわらずに「白いキャンバスに絵を描くように」と心がけていたけれども、これからは少し引いてみて「聴衆に向けてあることを伝えようとする時に一体どうすれば効果的か?」と本来の役割を考えて作ってみようと思った。

#3 Always, make guests laugh
Turtle talkの続き。Wikipediaによれば、このアトラクションが面白いかどうかは声のキャストの力量にかかっているとのこと。

名探偵コナン並の変声機があるわけではないだろうし、テンポよく話が進むから、声を出す人がそのままアドリブで話をするのだろう(シナリオはあるらしいし、聞いている途中でそう感じた)。Youtubeで見たけど、思ったより厳密なシナリオになっている。Trouble shootingも完璧。

#4 Designated story with variation
結局のところ、多少のバリエーションのある、大まかなルートは決まった会話ということなんだろう。

2012年8月4日土曜日

雑多感

At sunset, watching TV in the hospital.

hirokickman: いつも思うんだけど、ホントNHKの教育番組は芸術的。

mos: そうですか?

hirokickman: ピタゴラスイッチを始めとしてかなり本格的。

mos: 好きな人って結構多いですよね。

hirokickman: 他にも結構渋い、というか味のあるショートプログラムがある。子供でも多分分かるんだろうけど、子供っぽいということはなくてqualityがある。

mos: 美術スタッフが優秀なんでしょうね。

hirokickman: そうね。美術は飯の種にもならないと思っていたけど、こういうのを見るといいなぁと思ってしまう。

mos: そういえば星座占いでも美術のセンスがあるとかないとかw

hirokickman: ないと思うけどね。でもこういう番組を見るとそれで食っていく道もあるのかと思ってしまう。ただ、constantにcreativeであることほど難しいことはない。

mos: そうですね。人生には波があるわけで、上手くいかないこともある。やろうとしても出来ないときもあるわけで、臨床の仕事は楽かもしれませんね、そいういう意味では。

hirokickman: 楽かな?

mos: 基本的に薬だけの人は。

hirokickman: まぁそうだね。薬だけの人は基本的に楽。でもそういう人ほどfollowが適当になりがちなので必ず過去のカルテ記載を半年分くらいはざっと見てフォローすべきことがないかを確認するようにはしている。本当はproblem形式の記載が望ましいんだけど、まぁなかなかね。

mos: ただ、初診の人は大変そうですね。

hirokickman: 初診の人はたしかに面倒。既往、服薬、アレルギーは必ず聞いておかないといけないしね。後たまに他院で薬をもらっていてもこっちから聞かないと教えてくれないこともあるし。

mos: 危なかったことってあるんですか?

hirokickman: まぁしょっちゅうだね。はっきり言ってわからないことづくしだし。クイズ感覚で診療をやっていると、正答率99%でも必ず外すので、常にこれでいいのか、と自問する感じの診療。患者さんからすると優柔不断に見られるかもしれないけど、わからない時ははっきりと「分かりません」というようにしている。

mos: そんな事言ってびっくりされないんですか?

hirokickman: 素直に何に対して悩んでいるのかを伝えるようにする。血液検査の結果だとこれこれで画像だとこれこれ。現在はこの病気が考えられるけど、症状からすると典型的ではない。少なくともバイタルサインは安定しているのでとりあえず様子を見ようと思う。●●や▲▲の症状が出ればこの状態が考えられるので夜間でも必ず来るように。何もなくても明日必ず来るようにと。

mos: 長いですねぇ。

hirokickman: そんなもんだよ。心のなかを描写するとね。一度言っても絶対分かってもらえないので、似たようなことを言葉を変えて数回言って最後に「明日必ず来てね!」というようにしている。当直明けの外来は結構きついけど、自分の診療した患者を翌日に責任持ってフォローできるので、今の診療スタイルは結構気に入っている。

mos: この前は夜中の1時、4時、7時に患者さんが来てましたね。

hirokickman: 以前の勤務先に比べたら泣くほど楽なんだけど、一人で全部する、というのはそれなりの重積がかかるね。それでもどうしようもなくなったら院長を電話で呼べる、という環境は恵まれていると思うけど。眠たいけど、でもまぁ寝当直よりかは勉強になるし。(あまり給料は…)

Almost all the contents are about Olympics.

mos: オリンピックは見ないんですか?

hirokickman: もともとスポーツ自体にはあまり興味がなくてね…。他に見るものないから見ることは見るけど、にわか以下のレベルか。

mos: どんな番組に興味があるんですか?

hirokickman: シルシルミシルさんデー、リアルスコープ等。工場見学系の内容が好き。でも最近はネタが尽きてきたかな。

mos: 歳を取ると趣味が変わってきますといいますが。

hirokickman: ?もうちょっと「社会人らしく」ニュース番組に興味をもてとw

mos: いや、そういうわけじゃないんですが…。

hirokickman: ニュースにも興味はあるよ、一応。増税、するならしてみろ。牛丼しか食べないからw

mos: 誰に対する挑戦状ですか?

hirokickman: 特にない。まぁ周辺の状況から増税自体は不可避だろう。ただ、それで困る人は自分以外にもたくさんいるはずで、そういう人達が何かしらの行動に出て、結果的にそれなりに生活できるようになるはずだからあまり来にしていない。

Next tablet PC

#1 Asus transformer was fascinating.
初めて買ったandroidのtabletはasus transformer 101だった。タブレットに限らなければ携帯電話がandroidだったけど。

Asusのtransformerは非常に出来が良かった。若干のもたつきはあるけれども、基本的にはandroid tablet PCに求める性能を十分に満たしていた。

今でも普通に使っている。思い起こせば大学3年生の時にHPのWindows CEのrx3715 Mobile Media Companionを初めて買った時になんでこんな便利なdeviceが流行らないんだろう…と思っていた。

Windows Mobileはその後下火になってiOSのiPod touch/iPadとAndroid Padが主流になっていった。

#2 Almost everything you need.
transformerで十分満足で、それを色々いじっていて最近の話題からは遠ざかっていた。中にはファームウェアの書き換えをして色々楽しんでいる人もいたみたいだけど、基本的に自分としては

・PDFの閲覧
・スケジュールの確認(Google calendar)
・辞書(EPWING)

の3つさえ出来れば後は+αなので必要性を感じなかった。

#3 New possibilities for better use
ふと最近のamazonで売れ筋のandroid tabletを見てみると、軒並み1万円以下で提供されている。

これなら何かのついで感覚で普通に買えそう。

夜中に本を読む時にtransformerではやや重たい感じがあり、でも携帯電話では小さい。その中間的なdeviceがあったらいいなと思っていたところ。

あったらいいな、というのが1万円以下で気軽に買えるポイントになった。

とりあえず注文して届くのを楽しみにしているところ。

いわゆる中華PADで不良品も多いと言われている。それを含めて楽しむのだそうだ。

2012年8月2日木曜日

Mistakes.

若干のmodificationを踏まえています。


#1 Everyone makes mistakes.
この前自分が見た消化管穿孔の人のその後について電子カルテをめくりながら見てたこと。

最初は事故後の背部痛からくる腹痛?だったため全然気づかなかったけど、CT撮っておかしい→確証が得られずに翌日にもう一度受診してもらったらやっぱり穿孔でよいだろうとのことでそのまま入院。

この症例について消化管穿孔を疑っていたけれども、腹部所見が弱くいまいち確信が持てなかった。でも一応細心の注意をもってフォローに回していたし、後から見直しても自分としては満点とはいかなくても及第点は取れるような対応だったと思う。

#2 One cannnot see anything if he or she doubts it.
CTの読影結果を見ると、「脂肪肝」と頓珍漢なことが書いてあった。事故後だから肋骨骨折なんかを探してほしい、背部痛だったため尿管結石も探してほしいと依頼書には書いたけど。

結果的に消化管穿孔で、その目で見ればfree airはそこかしこに見られる。それを完全にスルーして脂肪肝と結論付けるのはとてもびっくりした。

(どうやらこの診断医は専門医の資格を持っていないのでは…、さっと調べた限りでは見当たらなかった)

結局こっちでひっかけているから問題ないんだけど、ちょっとこれで大丈夫?という気もする。

#3 The same for all.
ただ、似たようなeventというのはよくよく注意してみればどこでも起こっていることでだからこそdouble, triple checkというものが存在する。医者だから間違えない、というのも大きな勘違い(「○○先生だから間違えるはずない」と口に出して言う人はいないけど、心の底のどこかでそう思ってたりするから怖いのだ)。

かくいう自分も診断をよく間違えて修正されたりするので人のことをとやかく言う立場じゃないけど。

間違えたときに次にすべきことは同じことを繰り返さないためにfeedbackをするということ。本当はその診断した先生に「free airでかすぎて見えなかった?」って言ってあげたい。

2012年7月28日土曜日

Things I think of.

#1 Clean the desk
机の上の掃除。もっと言うと家の掃除。

しなくちゃいけないんだけど、やる気が起こらない、なぜか。

ゴミってまとめて、指定の日に捨てるだけのとても簡単なことなんだけど、それが出来ない。踏ん切りが付かない。

こういうふうにいうとだらしない人間に見えるかもしれないけど、結局みんな「程度の差はあれ」そうなんだと思う。

#2 Young people come to hospital after medical checkup
外来をすると定期的に初診の患者さんで「健診で異常を言われました」と言ってやってくる。

はっきり言ってフォローの必要性が全くないものから、すぐに薬を飲み始めないとまずい例まであるけど、たいていは軽症。

よくよく本人に話を聞いてみると、会社に受診した旨を報告しないといけないそうだ。会社によっては受診の結果どうだったという報告書に記入するように求められるところもある。

詳しいことはわからないけど、多分法律か何かで決まっているのだろう。雇用者も被雇用者もしぶしぶ病院に受診する。

軽症が多いのは、健診自体は毎年やっているからであって、軽症のうちから見つかるからなんだろう、と思う。

#3 Overall, good
この国の医療制度にはたくさんの問題点はあるけれども、それでもとりあえず「生きる、無駄死しない」という点では比較的優れていると思う。自殺が多いとか特殊な例でたらい回しがあるとかあるけれども。

労働者の観点からすると徳洲会、民医連はかなり労働環境が劣悪と言われている(実際はどうか正直良くわからない)。それでも患者を断らない医療機関があるということは(取り立ては厳しいけど、それはむしろ当然)とても重要。そのことによるひずみは軽視できないし、正直自分がその場に身を投じれるかというと??だけど、それらの医療機関は必要。

他の病院は応招義務があるといっても、いろいろ理由をつけて断っているのだから(自分も妊婦さんが生まれそう…って言ってきたら迷わず産婦人科受診を伝える)。

さっきの健診もそうで、本人は「ほら、見ての通り元気なんだけど、会社が病院に行け行けうるさいから…」といってHbA1c 8%(NGSP)とかの人がたまにいる。糖尿病、高血圧、高脂血症は(程度が強くなければ)痛くも痒くもないからまぁ分からない。

#4 Rules for everything
結局どういうフリかというと、何か行動を起こすには理由が必要だということ。No reasonではなく、本当は甘いものが飲みたいとか、シュワっと爽快になりたいとか。

掃除をするのも仕事をするのも遊びに行くのも理由があった方がよいと。それが例え小さな理由だったりどうでもよいものだったとしても。



Environment

At eleven pm, Friday

hirokickman: 金曜日というだけでわくわくする。なんでもできるような気がする。でも日曜日になるととたんに何も出来ないと感じてしまう。

mos: みんなそうだと思います。

hirokickman: 結局やる気というのは周りの環境に大きく作用されるものなんだという結論に至った、最近は。

mos: じゃあ例えばうつ病は?

hirokickman: まぁやる気がとことん減少した状態であるうつ病の考え方は難しい。セロトニンが減少しているから補充すればいい、という考えでSSRI, SNRI, さらには最近ではNaSSAが出ている。うつ病というのは気のせいとかではなくて治療すべき対象だ、というのが現在の見方だしね。

mos: 新しいタイプのうつ病も登場してますますわかりにくくなっていますね。

hirokickman: New typeのうつはうつとは違うものだと個人的には思う。診断基準に合致すればうつの中に入ってしまうし、診断基準がそのままうつの定義になっているから、違うというのも矛盾した言い方なんだけど。

mos: 抗うつ薬が効きにくい、と言われていますね。

hirokickman: まぁそりゃあ休みに旅行に行ったりするくらい元気だから効かないだろうと思う。あと個人的に危惧しているのはnew typeのうつだけじゃなくて不眠症状。

mos: 不眠が問題なんですか?

hirokickman: そう。結論を言うと不眠じゃないのに薬を貰って転売しているのでは、と。

mos: 確認のしようってあるんですか?

hirokickman: できない。もっというと全く出来ない。痛みと一緒で基本的には個人の訴えに基づいて処方するから本人が虚偽の訴えをすると治療にならない。不眠を強く訴える人はたいてい元気なんだ、なぜか。本当に眠れなかったら体力がすごく削られるはずなんだけどね。多分みんな寝てるんだと思う。そういうのもあって結局本人の言うとおりになってしまう。

mos: それなら薬出し放題じゃないですか!

hirokickman: そう。科学的に、例えば血液検査なんかで不眠を証明できればいいんだろうけどね。もしするなら脳波を取るべきなんだろうけど、ウソ発見器みたいな使い方をする人はいないよね。

mos: 結局病院や薬局側はどうしようもないということですか。

hirokickman: やっぱり怪しいものに関しては若干釘を刺すよ、例えばハルシオンを指定してこれじゃないと駄目とかね。他のに変えようとするとブチ切れて怒る人とか。でも結局本人がそう言う以上は出さない積極的な理由がない、つまり出しちゃうということ。せめてものあがきで処方日数を短くして頻繁に受診してもらうくらい。

mos: なんか対策法はないんですかね。

hirokickman: まぁ病院を変えて貰われるとこっちは絶対にわからないからねぇ。捕まった時の罰則をめちゃくちゃ厳しくするくらいじゃない。

at home, Saturday

mos: 相変わらず部屋が汚いですねぇ。

hirokickman: 反論は全くできない。まさにその通り。昨日ガス屋さんが点火確認で家の中に入ってきてかなりはずかしかった。

mos: 男の部屋だとそんなもんなんですかねぇ。

hirokickman: 友達の部屋にも行ったことがあるけど、自分の部屋はかなり飛び抜けているような気がする。人を呼ばないから気が緩むんだろうね。

mos: 結局は…

hirokickman: 掃除しろってことね。了解。

mos:

2012年7月26日木曜日

Always on LINE etc

hirokickman and mos are talking on "LINE"

hirokickman: LINEってすごいね。

mos: 今までLINEは絶対しない、個人情報がうんぬんかんぬん言っていたのに…。

hirokickman: まぁそうだったんだけど、自分の周りでLINEをやっている人が結構いて、後直接的な契機はauがauスマートパス限定のLINEを導入したこと。まぁ携帯電話のキャリアが公認するくらいだからまぁよいかと

mos: それが情報漏えいのリスクを下げるんですか?

hirokickman: まぁ実質それはないと思う。いつどこででも情報漏えいのリスクは付きまとうし、セキュリティについてあまり詳しくないけど、絶対大丈夫ということはない。どちらかと言えば実際に漏えいした際にはauも道連れになるよね、という程度。

mos: ちなみにキャリアはsoftbankじゃないですかw

hirokickman: そうなんだよ。そろそろauに戻したいと思っているんだけどorzソフトバンクつながりにくいし電波弱いし。今は通話料・通信料はどこも大して変わらなくなってきている。

mos: 確かにauの時の方がつながり方はよかったですもんね。

hirokickman: そうそう。まぁなかなか変えるのも面倒だし、今のままでもそんなに不自由ないし、となるとね。

mos: で実際のLINEの使い心地は?

hirokickman: なんか登録するといきなりメッセージが来た。びっくりした。後はスタンプがいろいろあって楽しい、という程度。他のチャットアプリと違ってクリックする回数が少ないのもよい。ただ、、、

mos: ただ何ですか?

hirokickman: すぐ返信しないといけないという観念がありそうで…。

mos: まぁロック画面の最初に現れますからね。あと電話機能は全然駄目ですね。Skypeのほうがよっぽどいい。あとtwitterもそうなんですけど、言葉だけの短文のやり取りだとcommunicationに不安があるという声もありますね。

hirokickman: ただそれはメールのやり取りでも同じ事で結局は同じ事のような気もする。

mos: 直接話したほうが誤解が少なくてよいとか。

hirokickman: それはどうかな。結局vocabularyもその定義も異なる中で話をすると誤解や衝突は出てくるし、むしろそれは楽しむべきものだと思う。

mos: まぁそうですね。

2012年7月16日月曜日

Stay low.

In the hospital, around 8 pm, Saturday.

hirokickman: なんか標本を見る気が失せたよ。

mos: どうしたんですか?やる気が無さそうなのは今に始まったことじゃないと思うけど。

hirokickman: いや、いくら診断してもまた新しいのが来るし、変な症例が多いから結構色々調べたり大変だし。そんなんじゃ研究なんて出来やしないよ。

mos: まぁ若いころの苦労は買ってでもしろといいますからねぇ。愚痴を言いながらもそれなりに頑張るしかないんでしょう。

hirokickman: そうなんだけど、最近部長と話して「このペースでは研究は無理です」と言い切ってしまったからね。診断のトレーニングとしては今の量はちょうど良いか少し多いくらい。でもこれにプラスαで研究しろというのは無理。苦労をすることはできるけど、限られた時間相当以上の仕事はできない。

mos: とある先生の話ではどこもそんなものって言ってましたね。

hirokickman: そうね。自分としてはやっぱり放置じゃなくてきちんと指導すべきだとは思っているんだけど。それは個人の価値観とかの問題じゃなくて全体としての問題で。できなけりゃ「後期研修」なんて看板をぶら下げるのは辞めて欲しい。

mos: ここにも昔はオーダーなんかの当たり前のことは研修医が自分で発見するものだとされていたと書いてあるから昔はどこもそうだったのでしょう(確かこの先生は最初は民間病院でしてたはず)。

hirokickman: まあそうなんだけど、昔はこうだったから今もそれでいいというのはあまり理屈として体をなしていない気がする。

mos: 結局のところ自分が偉くなってからしてね、ということなんでしょう。

hirokickman: まぁそうね。それを十分すぎるくらいわかっているからなるべく何も言わないようにしているんだけど。せめてもの抵抗が無理なものを無理だということ。もっとmildに「患者さんに迷惑がかかる」と。

mos: そうやって抵抗しても標本はやってくるんですね。

hirokickman: まあそういうことだ。

In the hospital, around 5 pm, Sunday.

mos: いやぁ、解剖お疲れ様でした。

hirokickman: まぁ疲れたといっても自分が執刀ではないし助手の助手みたいなもんだけどね。

mos: だいぶできるようになりましたか?

hirokickman: 奥が深いとだけ言っておこう。

mos: なんですか、それ。

hirokickman: まぁ一朝一夕で身につくものじゃないしね。長い目でしなくちゃねと。

mos: 謙虚な発言だなぁ。。。

2012年7月14日土曜日

雑多感

#1 Afterwards
とりあえず今のところ何もない。何もないことが多分いちばんhappyなんだろう。

#2 Treating ladies
どうやら一言二言多いらしい。

「先生失礼ですね」とよく言われる。実は前からずっと言われてきたことで、もはや性格である以上変えようがないのだけれども。

確かに一言二言多くてちょっとは反省する。

ちょっと、というところが味噌。

あまり強く反論できないように、たいていは「ちょっと恩を売っている人」に対して少し切り込んだ発言をすることが多い。そうして若干反論される程度。たまに思ってもみない反応が返ってきたりするのも、まぁ生きているってことなんだろう。

人間関係は基本的flatな関係を望んではいるけど、天秤と一緒で水平を保つのは結構難しい。

また立場の問題もある。個人的には年下・年上、役職構わずため口で話してもらって全く構わない、と思っているが、そうすると自分はよくても周りからまずいと言われかねない。

自分は良くてもそれを全体で行うとかなりまずいことになる。

#3 Get along with others
自分より立場的に上の人はどう扱おうとその人の「自由」になるので、気にしないが、立場が下に当たる人に対する対応はすごく神経を使う。

病院の中では例えば看護師さんが筆頭になるけど、実は事務の人、救急隊員に対する対応が盲点だったりする。

事務の人、救急隊員は立場上絶対に医者に逆らえないので、彼らから直接不平・不満を聞くことはない。夜中に電話で呼ばれたり起こされたりして「笑顔で対応」できるかどうか。正直あまり自信ないけど(怒ったりはしないけどちょっと機嫌が悪い時もあったかも)。


もっというと事務・救急隊員に「正しく」対応することで何か自分にメリットがあるのと言われれば若干謎だが。

後の看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、栄養士等paramedicalのcategoryにはいる人たちは指示を受ける側で、基本的にnoという権限はない(不可能とは言えるけど)。

なのでなるべくむちゃくちゃな要求はしないようにはしているけど、まぁ感じ方は人それぞれなので仕方がない。

#4 Be kind to all
結局のところ以上をまとめると「人に優しく、自分に厳しく」という格言に収束するけど、まぁ難しい。

2012年7月9日月曜日

Escaping from reality, going back to the real world

#1 Problem solving
大学入試の数学の問題を解いてみた。

自分の母校の大学の二次試験。

東大京大みたいに骨太な問題は現役じゃないのでちょっとさすがに大変だけど、自分の母校程度なら頭のトレーニング(というよりも手を動かすトレーニング)になる。

英語と合わせてこれならまた再受験できるかもwと思ってしまった。

#2 Mathematics is very useful
よく言われること。数学は役に立たない。

http://hirokickman.blogspot.jp/2012/06/learning-new-things.html

にも書いたような気がするけど、ふと思い立って時間つぶしが出来ることも利点の一つか。

#3 Live in the world of diagnostic surgical pathology
そして翌日。一人では滅多に行く事のないスーパー銭湯に行って考えた(生薬薬湯は肌がヒリヒリするので駄目だわ)。

いったい自分は何がしたいのか、そして何をしたくないのか。いったい目標をどこに置くのか。

そもそもなぜ病理をしようと思ったのか。

なぜ医者になったのか。

なぜ医学部に入ったのか。

なぜ大学に入ったのか。

戻れば戻るほど、答えから遠ざかるような気もする。

やりたいことがわからなくなったら、とりあえず、まず原点に戻ることにしている。そもそもなぜ今の病理部に来たのか。

それは病理がやりたいから。その病理とは多分病理診断、surgical pathologyをやりたくて来たのだろう。結局学位とか云々は周りからの(有言無言の)プレッシャーだったりもする。みんながそうしているからと焦って入ったようなもの。

でも病理診断をやる上で学位は必須だろうか。自分は学位をとってacademic carrierを進むこと、教授になることを目指しているのか。

そうではないなという結論になった。

結局のところ自分の中でのmainstreamはあくまで病理診断であって、研究はそれに付随してくる、かもしれないものであってその逆はありえない、という結論。

極端なことを言えば診断学がしっかりしていれば研究は全くしなくてもよい。それはありえないよと言われるかもしれないけど、それが今、そしてこの先10年の結論。

そしてsurgical pathologyを実践するのに病院の大小は本質的には関係ないのかもしれない。未知のものに対するアプローチは基本的には同じはずだから。

#4 Do not care for others
となればすることはstraightforwardだ。

多分大学院を退学すると上の先生たちがいろいろまた火花を散らしたりするかもしれないけど、それはごめんなさいということに。

次話すタイミングがあればそうすることにしよ。

2012年7月7日土曜日

Educational problem.

#1 On the job training
最近の話題。夜間の救急対応中の心電図異常。

胸部症状があったが心筋梗塞などの虚血性心疾患は否定的で、まあルールアウトのために行った心電図でのこと。

検査技師さんが心電図を取っているのを横で眠い目をこすりながらパッと見てST変化なし、sinusで時々VPCあるけどまぁ異常なし。

採血でも酵素が上がってない、電解質その他著変なし、レントゲンで心拡大、胸水、肺水腫なし。

というわけで、心因的なものもあるのだろうということで帰ってもらおうとしていた。

#2 Read ECG
心電図なんて普段風景でしか読んでいなくて、しかも最近心電図を読む機会が減っていたから若干感が鈍っていたのは否定しない。

最初に遠目で見たときにいいでしょと言ってしまった自分が悪い。

いざカルテに挟まれた心電図をもう一度見たとき、なんか違和感があった。で(あまり賢くないけど)自動診断結果を見ると誘導つけ間違え疑いとのこと。

よく見るとaVRが陽性になっているではないか。I誘導が陰転化しているではないか。

となると答えはよくある「左右の誘導のつけ間違い」となる。すぐに担当した検査技師が呼びされた。

#3 Professionals
はっきりいって誘導のつけ間違いなんてよくあるし、でもそれに最初に気づかなかった自分も悪い。のでなるべくやさしく教えてあげた。

看護師さんは「ちゃんと言わないとわからないですよ!」ときつ~い口調で迫っていたけど。

心電図がちゃんととれているかを確認する方法はいくつかあるけど(最近はもっぱら自動診断、、、)、一つはaVRは必ず陰性だということ、胸部誘導ではr progression(R波がどんどん高くなること)がわかりやすい目安になる。

確かに看護師さんの「毎日心電図をとっているのならそれくらい気づいてしかるべき」というのはごもっとも。いくら新人とはいえ検査技師の専門分野なのでやっぱり間違えるのはまずい。というよりも間違えてもいいけど、どこかで気付く必要がある。

看護師さんの指摘ポイントは「気付くべき」箇所で気付けなかったところが改善の余地があるとのこと。

#4 How to tell the wrong point
間違っている点をどのように伝えるかは難しい。言い方にもよるけど相手にとって「怒られた」と感じる場合は少なからずある。

かくいう自分もそう。

看護師さんは「最近の若い人は間違えている点を指摘するのを怒っていると感じ取るから難しい」と。

自分もそう感じてしまうのでなるべく怒らないように笑顔でこうしたほうがいいよと伝えるようにしているけど、それでは本人にとって効果がないのかもしれない。

となるとどうやって伝えればいいのかわからなくなる。一番は心電図をとっている時点で「違うよ」と指摘してあげることなんだろうけど。

甘やかすだけがいい、というわけではないのだろう。それは分かっているけど、何が正解なのかは難しい。

2012年7月4日水曜日

Talk with him.

#1 What is your plan?
部長とお話。

いろいろ話はひろがったが、今の仕事量が多いこと、研究どころではないことなどを話した。

そうしたらどうしたいのと。

まぁどうしたいこうしたいはあるけどねぇ。

休学する?とも言われた。

あまりにアホすぎてちょっと動揺した。入って3ヶ月で休学とかあまりにもアホすぎる。

結果的に標本量をちょっと少なくするということで結論を得た。それでも多分余裕はでないと思うけど。

#2 My plan in the past
こういう結果になるだろうというのはだいたい予測できていたので予定通りといえば予定通り。

はなから自分には学位を取ろうなどという気はさらさらなくて(取っても良いとは思うけど、今の環境下では多分無理)、でも一度も挑戦せずに諦めるのは時期尚早かと思っていたところ。

そこで部長は学位を取るかと聞いてきて、じゃあ大学院に行こうかということで入った。

本来大学院を選ぶ時はここで本当にいいのか、具体的に言うと指導教官の指導力(≒指導実績)を見るべきで、これまでの経過から多分無理だろうというのは明らか。

だからまあ辞めることを覚悟で最初から入った。

ただ、まさか向こうから休学にする?と言われるのは想定外だったけど。

#3 My plan in the future
どうしたいの?と言われて、ふとどうしたいというのがないことに気づいた。

すごくcompactに生きるのならどこかの病院で小さく暮らすか。

それとも大々的にどこかの教授にでもなるか。

今の自分の状況を鑑みると、人を育てることに責任を持つ必要があり自分にはちと荷が重いか。
(はっきり言って責任を果たしていないように見受けられる人もいるけど、「親はなくとも子は育つ」しそういうものなのか)

あの場面ではうまく言えなかったけど、どっちともつかずになるのなら、まずは診断を集中的にする。もう3~4年いて診断に関しては文句なし、と言えるくらいになるまでtrainingを続ける。その方が道もstraightでよい。そして休学をする意義が乏しく退学の方が退路がなくて良い。

という結論に至った。

2012年7月1日日曜日

Everyone is going their own way.

#1 Everyone is going their own way.
結婚式での感想を若干引きずる。

小中学校、高校もかも知れない。「私たちはそれぞれの道を歩んでいきます」という下りが卒業生の答辞にだいたい入っている。

今ならすごく分かる。だからなんだってことなんだけど。

1年前に同じline上にいた人たちもわずか1年で、例えば自分の病理と精神科のように全く別のpathwayをたどっていく。

と思えば消化器内科に進んでいる人がもう病理をしたいと言ってみたりしている。

イメージとしては2次元の中を放射状に広がっていくと言うよりも3次元の箱のなかで開放されて飛び交っているようなもの。

Facebookで絶対に会わないだろう人たちとまた出会えたことも含めてすごくそう思う。

#2 Who is the winner?
そういう考え方をするとあまり出世したとかしないとかは意味が無いのかもしれない。ちょうど中学入試でやったような立方体をどういう面出来るか、という話と一緒。

切り方によっては三角形だったり長方形だったり、正六角形も可能。切り方によって面が変わってくるのでそんな中で上下を考えても意味が無い。

とはいえ、一般的に認知されている職業だったりすると「うらやましい」と思ってしまう。その程度。

「自己実現」という切り口を使うと自分はかなり下の方かもしれない。今すぐ大学院を辞めて東京外語大学に入りなおさなちゃw

#3 Break is necessary, sometimes.
時には休憩も必要。

看護師さんの中には人生の休憩と称して仕事を辞めて一定の期間体の良いNEETを過ごして再就職する(派遣など)という人もいる。

でもやはりNEETは歓迎されるべきものではない。病院のためというよりも本人のためにもうちょっと我慢したほうがいいよとは言うものの、やっぱり辞めていく。

引く手あまたなのだろう、今のところは。

まぁ女性が多いから結婚できれば問題ないのだろうけど。

We are in the same boat 2

#1 We are in the same boat.
前回のエントリーで精神科の前置きが長すぎて本来書こうとしていた話題にたどり着かなかった。

その後kmjの検査技師さんとごはんを食べに行って、最近の状況についての話題交換。

自分の置かれた(自分にとっては不遇な)境遇について延々と語った後、向こうのそれまた不遇な状況について聞いたところ。

すごく月並な結論なんだけど、「みんな苦労しているんだ」ということ。

#2 Advice for someone is also advice for myself.
自分のことはさておき、人にアドバイスをするのが好き。

お前に人にアドバイスをする資格はあるのか?といわれそうだけど、赤の他人の目線というのは意外と有難くて、知らず知らずのうちに自分の中で泥沼に入っていることはしばしばある。

優秀な人というのは、泥沼に入っていることを自覚してそれを冷静な視点で見て自ら修正することが出来るのだろう、多分。

その検査技師さんは「自分に他の人以上に仕事を押し付けられて、しかもやったことない手技をほとんどフィードバックもなしにさせられるし大量の仕事で時間がかかって苦情が来ても自分が謝らなければいけない」というもの。

多少盛っているかもしれないけど、前後の事実関係から多分9割方は事実なんだと思う。

少ない給料のわりに任されている仕事量が多いことにはすごく同情をする。

一般的にこういう問題というのは
解決のしようがない
ことがほとんど。多分今その人が勤めている病院では人が少なくてそれでもこれまで通りに回さなくちゃいけない。要求水準を満たすために無理やりやっている感があるのだろう。

これは結構重要なことで、多くの人は(時として自分も含めて)自力で解決しようとすることがあって、でも解決しなくて破綻してしまう。どこかのワタミ会長みたいに無理にやらせてみて、ほらできるでしょ、出来ないとは言わせないというのは論外として。

その時にするアドバイスとしては

・自分の現状(と出来れば他の同期の人達の現状)を具体的に把握する(勤務時間、仕事量等)
・自分のスキルを把握する(この仕事なら何分でこなせる)
・上記の結果起こっている問題点を把握する(・先週は●件「遅い」という苦情が来た)
・以上を上司に伝える

「苦しくて大変です」という訴え方はとても感情的で「苦しいのはわかるけど、若いうちは苦労が必要だから大変だろうけどもうちょっと頑張って!」と感情的に返される。でも仕事量と自分の現在の実力、両者の解離によって起こる問題を「伝える」と、それに対して上司に「判断」を迫ることになって、逃げにくくなる。

もちろん「大変だろうけど頑張って」と言われる可能性もあるが、その時点ですでに以後起こるトラブルは上司が自動的に責任をとってくれることになる(かどうかは、実際のところはわからないけど、少なくとも「部下の仕事の管理」が出来ていないことになるので、多少の責任はなすりつけられるだろう)。

たまに「じゃあどうしたら良いと思う?」と聞かれることもあるがその際は「自分のスキルアップを目指す」ことはもちろん、「最終的にnegative feedbackを受けるのは患者さんだ」ということを強調して、部門全体として問題を捉えて解決すべきだという方針に持っていく。

逃げのように思うかもしれないけど、これは問題解決の本来のあり方で組織が大きくなればなるほど、個人の努力を過度に期待した働かせ方というのはかなりリスクが高くなる。頭の良い上司なら「がんばれ」と言って、適当に問題を放置した結果最悪の事態が起こりうる、ということを必ずわかってくれるはず。

#3 Unidentified complaint.
不定愁訴のような訴え(緊張型頭痛等ストレス?から来ると思われるものを含む)をする人には以上のような解決できない悩みを持っている人が多い。

それは他人から見てもどうやっても解決できないゲームのようなもの(たけしの挑戦状みたいな?)。

もしかしたらかなりtrickyな攻略法があるのかもしれないけど。

経営者なら義務に加えて権限を持っているからまだマシ。中間管理職や下っ端の人は大した権限もないのに義務が半端なく多いからストレスが掛かる。

それは会社だけじゃなくて、いわゆる嫁姑関係にも見られると思う。

(ストレスというのはかなり曖昧に使われれて、プラスマイナスや程度は個人によって相当変わってくるから十把一からげにストレスとまとめて使うのには抵抗があるが結局便利なので使うけど)

本来はそういうのを含めて上司が吸収すべき、きちんと目を配って過度な負担が加わらないように監視すべき。

もし自分がそういう立場になったらちゃんとしようと思っているが、それでは現在困っている人には何の問題の解決にもならない。

#4 Practical solution
じゃあ実際どうするか、ここまで読んでもらえたら多分分かると思うけど
なるようになるしかない
というのが基本方針。自分の権限や+αの行動でどうにかなるのならどうにかするけど、どうにもならないことに対して考えるのはresourceの無駄。

問題解決の放棄とも思われるかもしれないが

xに関する二次方程式 ax^2 + bx + c = 0 (a ≠ 0, b^2 -4ac <0)

の実数解は「なし」というのが正解で、方法の一つに「不可能」という選択肢を加えることで例外がなくなり見通しがずっと楽になる。

もしかしたら解決できるかもしれないけど、様々な制約を考慮すると「不可能」というのは立派な解決法になる。

#5 Impossible
実際の状況では「不可能でした、てへぺろ」では駄目なので諦めるか他から代償を持ってくる、という発想になるだろう。

「大変です!」「がんばれ!」からはこういう発想は生まれてこない。

We are in the same boat.

#1 Wedding ceremony is always something.
結婚式にまた行ってきた。

あの結婚式特有のはがゆさ、違和感。それはそれで良いのかもしれないが、自分には無理そうだと改めて納得。

結局行って帰っての本当のとんぼ返りだったのでなんちゃってふるさとを堪能できずに終わった。

抹茶味のひよこがあったので買ってみたくらい。

#2 Everyone is going their own way.
みんながどうしているか。結局結婚式というのは同窓会と同じようなものらしい。

呼んでくれるということは、いま#1のようなことを言ったけれども、とても嬉しいことで口には出さないけど、感謝の気持ちで一杯。

裏を返せば、自分の結婚式の時にあれだけの人たちを呼べるかどうか不安ではあるけど。

とりあえず同期の先生たちは今まで聞いた通りの経過をたどっているみたい。

#3 Psychiatry is a slow practice.
精神科に進んだ人。当直などをこなしながら、でも9時5時の生活らしい。羨ましいなと思ったけど、でも5時以降は当直医が来たりするから残りにくいし、でも精神科は書類仕事という一面が大きいらしく、当直の際には「小学校の宿題」みたいに書類を書いているそうだ。

病理で嫌になったら精神科も次の選択肢としてはいいよ、と言われた。

実は個人的には精神科も悪くはないかなと思っているところ。

心の問題というのは語弊を恐れずに言うならば検査値で分かるわけではなく、かなり主観的な問題。現段階ではまだ画像や検査値での診断は困難で(脳血管性認知症ですらこの画像所見があれば認知症とはいえないはず)、DSM-IV(来年DSM 5が出るらしい)やWHOのICD-10は診断においてアルゴリズム的な診断を用いている。

だからこそ患者さんが診断基準を入念に勉強してその基準にあった症状を訴えれば簡単にうつ病や統合失調症になれたりするんだけど。

そこからは経験と勘の範疇。結構外来や救急対応をしているとわかるけど、嘘をついていそうな人はだいたい分かる(もちろん分からないこともあるし、疑わしい時は状況に応じて意図的にどちらかに転がすときもある)。

あと自分が精神疾患を患っている人は精神科医にならないほうが良いとも言われている。それは共倒れすることもあるから。


適性なんてやってみないとわからない、というのが持論だけど、もし現時点での適性は?と言われると精神科かもしれない。

#4 Back to when I was in the psychiatry training.
ブログの過去のエントリーを見ていると、どうやら2010年6月くらいみたい。Bloggerって便利♪と思う。

その時のブログのエントリーを見ても精神科の研修について取り立てて書いていないけど、あの1ヶ月間は自分にとってすごく新鮮だった。

あの1ヶ月間で学んだもの

・精神科は時間の流れ方がすごくゆったりとしていること
・精神科の診断、投薬はかなり論理的だということ(裏を返せば操作的とか機械的とか言われるかもだけど)
・落下しそうな飛行機を再上昇させると言うよりも、どちらかというとこれ以上落下させないようにゆっくりと高度を落とすような、そんな治療

うつ病の投薬のレクチャーは自分にとってかなり斬新だった。もちろんうつ病は精神科の範疇で自分のような一般内科医が見るべきではないと考えているけど、実際には来てしまうし、稀には仕方がない、という状況もありうる。

それでも紹介しようとは思っているけど(笑)、実際にどのように治療をされているかがわかれば紹介する側からしても楽だしスムーズにいく。

#5 Prejudice is inside us.
「精神科」に対する偏見というのは個人的には患者さんよりも非精神科の医療従事者の方が強いと思うので。

よく外勤先の病院で精神科疾患の既往のある身体疾患の患者さんを入院させようとすると「もし暴れたらどうするんですか?」と必ず聞いてくる。

別に統合失調症でもコントロールが良ければ暴れるとは限らないし、、、もし自傷他害があれば精神科か警察に連絡するし、、、といってもなかなか聞いてもらえない。自分たちが直接接するから余計怖いというのがあるのだろうけど。

個人的には暴れたらホリゾンかドルミカム、もしくはプロポフォールで眠ってもらうのが一番と思う。精神科での身体疾患のケアというのは単科病院であればあるほど手薄くなるのは知っている。なので身体疾患がメインであれば一時的であれば一般病院で受けるのが妥当と思っている。自分が見れればそれが一番いいんだけどね。

#6 Overall psychiatry is logical.
結局のところ精神科は自分に向いていると思った理由が精神科という科が「あいまいなものに対して論理的にアプローチする」科だということ。

基本的には患者さんから口に出された言葉が治療の基本になるので言葉を十分に解釈する必要がある。「元気ですよ」と言っても本当に元気なのか、無理して言っているのか、それとも躁状態なのか。それを判断するために経験+αのスキルが必要なんだと思う。

2012年6月24日日曜日

Learning new things.

#1 Bone marrow and renal biopsy
最近初めて骨髄生検と腎生検を読み始めた。幸い初心者向けのとてもわかりやすい読み方の本が手元にあったのでなんとか診断(の下書き)まで辿りつけた。

初めて、というのはだいぶ少なくなるけど、でもまだまだ減りそうにはない。

なんか高校の時に勉強した三角関数や微積分を思い出すような感じ。

cos, sinやlim, integralを使うのが格好良くて、無駄に勉強していた感じ。cos^2x + sin^2x = 1とかlim x->0 sinx/x = 1とか色々書いてはにやりとしていた。

こう書くと変態に見えるけど、結局はこの勉強の結果、今があるわけだから無駄とは言えない。

#2 Calculus is useful.
よく日常生活で微積分なんて使ったことがない、ということをよく聞く。そういう人は数学に対して恨みすら持っていることが多くて、たいていは説得しても無駄なので「数学はすごく役に立つよ!」とは言わずに「そうかもね」と軽く同意する。

別に微積分が日常生活に重要だ!と言うわけではないが、そもそも数学というのは現象を抽象化して抽出したもの。ある程度具体的なレベルに落とせば、そこら中に転がっている。

自分の例で言うとf(x) = x^2はy軸を中心に対称の図形。xがマイナスの時には減少するがxがプラスの時には増加に転じる。

脱水の患者さんに点滴を負荷してもすぐには尿量は増えない(期間を区切ってしまえば輸液を負荷しているのに尿量が減少し続ける、ということもありうる)。ある程度時間差をもって出てくる。それに気付かずに少ないからとどんどん負荷をすると今度は溢水になる。f(x) = x^2と同じカーブを描くわけではないが、最初は減少していてもいずれは増加するんだ、という感覚が必要。

それをどういうふうに解釈するかというとf'(x) = 2xとすれば、f(x)が減少していてもでもf'(x)は単調増加になる。尿量は減っていても、「減り方が減少している」(「傾き」は増加している)と判断して待つことが出来る。

#3 Check the differentials
増えている、減っている、という単純な比較だけじゃなくてこれからどういう傾向になっているのか、と考えるのが重要。

0, 1, 4, 16, 25, 36となれば増えているし増え方も大きくなっていると分かる(f(x)は単調増加、f'(x)>0)。40, 50, 55, 57, 58, 58.5とくれば増えているけど、増え方が頭打ちになっている(f(x)は単調増加、f'(x)<0)。

これくらいはっきりすれば数式を使うまでもないけど、実際は微妙なところが多く、その時に微分の考え方を持っていると、大まかな推測をすることが出来る。実際に計算すると言うよりもそういう概念を持っている事の方が重要だと思う。

概念を持つということは、やっぱり地道に計算問題を通して慣れるしかない。

#4 Problem solving
例えばパラメーターが4個あるとき、パラメータを求めるためには関係式が4個必要(例外はいくつかあるけど)。

かなり大雑把だけど、問題を解く時にどういう条件が必要か大まかに参考になる。

一般的に証明をするとき(自分の知っている高校数学の範囲内だけど)、直接証明する方法(演繹法)、帰納法、背理法がある。どれを使ってもいい場合もあるし、これのほうが証明しやすい、というのもある。

背理法を用いると、AかBかどっちだろうと悩んだ時に少なくともBではないことを否定すればAの可能性が高いだろうということになる。実際にAかBかはっきりと区別することが出来ないことが多く、どちらの可能性が高いとしか言えないこともある。

#5 Cloud computing
レンタルサーバーのファーストサーバでデータ障害が起きて、データの復旧は困難とのこと。

まぁ本当はバックアップをきちんと取っておいて、こういう時に備えるんだろうけど。

一般的に言われているとおり、一番は物理的なバックアップ(紙, DVD/CD)。

ただ地震があったことでクラウドの重要性がましたような気もする。

どっちも重要ということなんだろう。恐らく。

2012年6月17日日曜日

雑多感

#1 Business people
最近忙しい、ことになっている。いわゆるビジネスな人になるのだろう。

じゃあbusyじゃない人、free peopleは今で言うNEETになるのだろう。

昔床屋さんで平日の朝10時くらいに行ったら

「お客さん自由人ですかぁ?」

と言われたことがある。自由人って…なにそれ?てな感じで、自分は今学生で、今日は講義が休みで最近忙しくて髪を切る暇がなくて…と説明して納得してもらったけど。

多分いわゆるNEETと思われていたのだろう。まぁいいんだけど。

#2 Social safety net

このご時世、自由に暮らしていてもそれなりの知恵があれば生活保護を受けられるからいいんだろうけど。

ただ、病院内での生活保護者に対する医療従事者の態度はあまり良くない。生活保護者の中に受診態度が好ましくない人が多い(あくまで個人的な印象)のだけれども。もちろん素直な人もいたりしてその時はあとであっ、生活保護だったんだと気づくこともある。

医療の内容が変わることはないけれども、病院的には医療費のとりっぱぐれがないとかに関する。また個人的には医療の必要性の有無の書類(正式な名前は忘れた)に「●●のため医療が必要です」と書かなくてはいけないことくらい。まぁ正直要らないだろ、と思う人もいるけど、「医療の必要性はない」と書く人はいないだろう。

必要もないのに病院を受診する、というのはpsychologicalな問題だという認識もできなくはないので。

#3 Cookbook.
本の自炊。英語ではまさかcook bookとは言わないだろう。ちなみに英辞郎には該当表現は見つからず、wikipediaだとbook scanningというらしい。まぁ当然か。

本の自炊生活もだいぶpeakになりつつある。というか本を買うときに自炊向きかそれとも保存しておく向きかを考えて買うようになった。

薄い本でしかも内容が濃いもの、多少厚い本でも辞書的にしか使わないものは自炊向き。ある程度厚くて引用する回数が多いと思われるものは自炊には向いていない(パラパラとめくる作業ができないため)。

ただ、忙しいのと面倒なのがあってなかなか自炊できないというのもあって全部が全部というわけではないけれどもまぁある程度はできたかなと。

バイトを雇いたいという人がいる気持ちもわかる。

自炊した本を果たして読むのかという疑問がひとつあるけれど、結論としては

読む本は読むし読まない本は読まない。

紙の時とさほど事情は変わらない、ということみたいだ。ただ、PDFというかタブレットPCの制約上しおりはあった方が断然に読みやすいことが分かった。

目的地までのたどり着き方がぜんぜん違う。

なのでこれからは作ったPDFには必ず栞を入れようと思った次第。

2012年6月10日日曜日

雑多感

#1 診療マニュアル
半分は必要に迫られて、もう半分は趣味的に診療マニュアルを作った。

内容は総合内科・一般外科的なもの。以前の診療の中心であった救急をベースに現在の外来の中心である慢性疾患を取り入れたもの。

いわゆるレジデントマニュアル系の本が救急を主体にしているため、両者を取り入れた(外来、当直を週一くらいでする)本がなかったというのが一番の理由。

後は3年間の臨床経験をそろそろまとめてみようかというのも他の理由。

書いていくととりあえず今Wordで50ページ超。結構自分が曖昧に覚えていたことも多かったことに気づいた。

そもそも全然知らないや、ということも少なからずあった(肝炎とか)。バリバリやっていた頃とは若干治療の主流が変わってきているみたいだ。たかだか1年ちょっとなのに。

最終的には100ページくらいでひと通り揃った本を作りたいなとおもっているところ(出来れば出版も?)。

#2 Studying English
技師さんが英語を勉強しているという話を聞いた。

正直、何でいるの?必要なければ勉強しても無駄じゃない?と一瞬思ったが、「趣味」と考えれば別にいいのかとも思った。

自分が英語の勉強を始めたのもそもそも中学校からで試験に英語が出るからという程度。でもハマり始めてからはそんなの関係なしに四六時中やっていたような気がする。

今は英語の勉強と言うよりも英語で勉強と言ったところ。英語の本がなければ多分業務も結構厳しくなる。

ただ、必要上迫られて勉強しても、重要なところしかしようとしないからあまり身につかないのかもしれない。

だから、その技師さんみたいに「もしかしたら将来必要になるかもしれない」なかで趣味という形でまえもって勉強するのはある意味ベストなのかも。

Speed learningがどの程度効果があるのか(はっきり言って宣伝されている通りだと効果はないと思う)分からないけれど、少なくとも勉強をしているというのはゼロよりも大きな進歩のはず。

2012年5月13日日曜日

The power of energy drinks他


#1 The power of energy drink
最近エナジードリンクに凝っている。凝っているというよりも必要上迫られて飲んでいると言った方がいいのかもしれない。

臨床をやっている時は目をつぶっていても口をぽかんと開けていても患者さんはやってきて、そして悪くなったり良くなったりする。もちろん起きてはいるけれど、多少頭がぼけていてもまわりから「先生それ違う!この人K高いんだからKN1号にしなきゃ!」とか言ってくれる。

でも標本は迫ってこない。その代わり逃げても行かないけど。

なので、見る時は常に集中する必要がある。集中力が途切れてもとりあえず外来はできるししなくちゃいけないけれど、標本は見ることが出来ない。

それが飲み始めた理由。

#2 New drinks
今までは飲むものと言ったらリポビタンDかもしくはその安いalternativeくらい。箱買いするんだけど、瓶だから結構重くて面倒になってすぐに飲むのをやめる。

まぁ必要なかったんだけど。

で、ある時に技師さんから「先生、Redbullいいっすよ!」と教えてもらった。

どーせ、エナジードリンクなんてどれも一緒でしょwと思っていたら、かなり効いた。

午後の昼寝タイムがなくなった。

いつしか毎日飲むようになった。そして1日2本になった。

若干中毒かなと思ったけど、これがないと仕事にならなくてそれを考えると安いなと思った。

そして今Monster Energyという飲み物が発売された。

それも最初知らなくて例の技師さんから教えてもらった。

これはRedbullより効くかも。。。緑はまずくて飲めないけど、オレンジなら何とかいける。

#3 Who needs it?
まぁ自分が必要なのはさておき、一体どういう人に必要とされているのだろうか?

まぁ純粋に考えるとビジネスマンだとかなんだろうけど、例えば受験生とかが愛用していたら世も末かなと思ってしまう。別に悪くはないけど、そこまでしなくてもと思ってしまう。

いや、昔の人からしたら「そんな徹夜で標本を見なくても…」と思われているのかもしれない。

#3 Diagnostic skills
この前指導医(one of them)から自分の診断力が落ちているとの指摘を受けた。

まだ病理を始めて2年目だし、この時点で診断力云々を言われても…という印象。

一応大器晩成ということになっているから(笑)、ゆったりと構えるようにはしているつもり。

また別の指導医(another, 指導は受けてないけど)からは「Potentialを感じる」とも言われた(らしいということ)を知った。。

正直ちょっと嬉しかったけど、でもふと思った。一言も話をしていないし直接的に(間接的にはあるけど)標本をやり取りしているわけでもないのにどこから感じるのだろうと。

#4 After all...

まぁいずれにしてもあまり深く考えずに流れに身を任せるようにしようと思う今日この頃。

クビと言われれば、総合内科でもやるか。

2012年5月6日日曜日

About facebook

#1 Golden Week ended.
結局仕事はあまりはかどらなかった、ということ。

もともと仕事をしっかりするつもりではなかったので当然といえば当然なんだけど、こういう仕事の仕方はあまり良くないと常に思う。

#2 Utility of facebook
Facebookはすごい。mixiでもcatch出来なかった「レア」な人が結構引っかかる。しかもmixiでは嫌がられていた本名をみんな載せている。

あのmixiの個人情報云々の議論は何だったのかと思ってしまう。

多分個人情報を必要以上に隠す向きと不必要に露出してしまう向きの2つの流れがあるのだろう。

#3 Reunion of all periods
自分が「友達」として登録している人だけでも小学校、中学校、高校、大学、初期研修先、現在の職場の人とこれまでの自分の人生のあゆみをそのまま反映しているかのような感覚がする。

コメントを投稿すると「変わってないね」というresponseを受けたりしてまぁそうなのかもしれない。三つ子の魂なんとやらというし。

#4 What do they do now?
一昔だと同窓会に行くか知り合いづてにしか自分の同級生が何をやっているか分からなかった。でも今は卒業アルバムを片手にすればある程度有名であれば(academicの世界はほどほどでもネットで検索される)簡単に引っかかってしまう。だから何ということでもあるけど。

ただ、一番は女の子は顔が変わってしまうこと。男の子の場合は(一人デブ→激痩せしてスマートになった人を除けば)だいたい面影を残している。しかし女の子は化粧をされると分からない。もちろん分かる人もいるけどわからない人が多いかも。

ここからは個人的な感想だけど(もともと全部そうなんだけど)、小学校、中学校の頃に「美人」とされてきた人が必ずしも今(30手前)にも綺麗だとは限らない、そしてその逆もあること。「友達」の写真を見て「あれ?こんな美人だっけ?」と思うこともある。美人→いまいちが多い印象だけど。

美人かどうかというのは様々な補正がかかるから一般的にそうだというのは難しいけど(でもよくあると言われている)。

#5 So where are those who have dropped from friends list?
友達の友達はみな友達じゃないけれど、友達同士はつながっている。例えば中学校の同級生で言うと自分の友だちから探しだすと芋づる式にひっかかる。AさんとBさんが仲良くなくてもBさんとCさん、CさんとDさんがなかよくてそのDさんがAさんと仲がよかったりする。

なので誰かをかなめにするとfacebookにいるであろう人が大体はひっかかる。

もしひっかからないとすれば全く別世界で生きているということになるが、人は大抵自分のこれまで生きてきた道のりをベースに先に進んでいくので、完全に別世界で生きていくのは難しい(あちらの世界に飛び込むとか)。それは家族さえも否定するということだから。

となると残りはfacebookをしていないということになるが、それもこのご時世かなり「レア」になりつつある。就職活動で強制されるくらいだし。みんな横並びが普通とすればfacebookをしないのはかなり異質という印象になる(電子機器に疎いだけ?)。別に筆者がfacebookを推奨しているわけではないのであしからず。

そうでもないとすれば後は、、、死んだのかということになる。これも大抵は連絡が来てもよさそうだが、いかんせん自分は出身地とは遠方にいるので連絡は来ないかもしれない。しかしそれも今後はfacebookで瞬く間に広がるのかもしれない。

#6 Where is the facebook going?
色は匂えど散りぬるを我が世誰そ常ならむ

別に仏教に傾倒しているわけではないけれど、多分廃れる日が来る。インターネットにおけるコンテンツの消費速度から行くと、せいぜいもって数年後くらいではないかと個人的には推測している。

利用者の増加速度が低下した(要するに二階微分=加速度が低下)とのことで、このまま行けば頭打ちになるだろうと。

はっきりいうとfacebook自体にはfacebookが提供するコンテンツがない。ないわけではないけど、それは利益を生み出すpromotionの一環であって利用者を惹きつけるようなものではない。

ではコンテンツとは何か。それは利用者どうしのつながりということになる。

現実世界では絶対に会うことがないだろう、話すことがないだろう人と話が出来た。Facebookを介して同窓会を開くことが出来た、恩師と連絡を取ることが出来た、など。コンテンツは利用者が作っていく。

正直それが続く秘訣になるのかは良くわからない。ただmixiの衰退は(個人的には)余計なサービスと不必要な制限(援助交際などの防止の為?)が利用者離れを加速させたように感じる。もっともそういうことをしなくても徐々に衰退していたのかもしれないけど。

あとbusiness mindに燃えている人は次はどのようなものが流行るかというのを考えているんだろうな。

Mixiやfacebookが築いた「日常の人間関係をネット世界に持ち込む」というのはもはや常識化していて、人間関係というのは必ずしもいいことばかりではないから実際に嫌気がさしてくる人もいる。いわゆるmixi疲れみたいなの。それに対しては退会という選択肢しかなかったけど、一時的に退避出来たりその関係だけをはさみで切れるようなことが出来ればもっと面白いかもしれない。Cut and pasteの人間関係とか。

それをどういう風に展開させるかが楽しみ。

2012年5月1日火曜日

雑多感

#1 April ended.
風のように過ぎ去った4月。結局何もしてないや、と思ってみたりある程度生検を見るということが習慣づいたとも思ってみたりする(消化管、子宮がメインでたまに皮膚や脳が入ったりするけど)。

4月の反省をと思っても、いまいち思いつかない。

4月とはそんなもんなんだろう。

#2 How to use android pad as a diagnostic tool
Android pad(eee transformer 101)を購入してみたけど診断補助ツールとしての利用はいまいちだった。

なんとなく本を自炊してPDFにしてみたりしたけど、結局あまり読まなかったりする。調べ物をしようにも普通の本と同様な感覚でいたらとてもトロくて全然使えなかった。


PDFにはPDFなりの使い方がある


WHOのPathology and Genetics of Tumoursのシリーズがダウンロード(無料で, WHO IARCのサイトで)できることがわかってから状況は一変した。

目次がついていて、うまく行けば3~4ステップくらいで目的の項へたどり着くことが出来る。WHO bluebookは一応紙ベースで読むことを前提にしたものみたいでPDFだと読みにくいけれども、"WHO bluebooks at hand"ということだけでも非常に有意義(4th edはないみたいだけど)。


それから使い方というのが少しわかってきた気がする。

なかなかPDFの本が普及しないのはまだ検索方法(=読み方)がこなれていないからだと思う。

PDFになれば索引という概念は不要(indexを登録しておけば早く検索できるかもだけど)、ページ数も気にする必要が無い(ただ図や文字を大きくしすぎて1ページあたりの情報量が減るとかえって使いにくいかもしれない)。

kindleやibookの形式みたいにデータを表示画面や文字の大きさに応じて変えたりするのが本当に使いやすいのか(往々にしてこのページ見たことがある!というのはこの文が右上にあったとかだったりするので)まだまだ議論の余地があると思う。

漫画みたいなある種読み方に型があるもの(基本的に1ページ目から読む、途中でページを行き来することなく単調にめくられていく)は使いやすいかもしれない。まさか漫画を後ろから読み始める人はいないだろう。

ただ参考書みたいに最初の一ページ目から読むわけではない、他の離れたページと行き来する可能性がある、後ろから(索引から)読み始めることもあるようなものをPDFで実現できたものをまだ知らない。

単語を入力して該当するページを表示すれば良い、というだけではまだ甘い。実際何となくで考えながら本をめくっていることもあるから。

自分はそういうのに投資はしないが、その問題を解決できたらもっと普及すると思う。

2012年4月15日日曜日

What I intended to do.

#1 It's just a habit.
最近なんで今こんなことをやっているんだろうと思うことがある。

もちろん誰しもみんなどこかで思うことなんだろうけど、特に最近思う。

たぶんそれは仕事がうまく行っていないことの言い換えなんだろうけど。

「辞めろ」と言われないのが今仕事をする一番のモチベーション。多分今何かの言い争いをして「辞めろ!」と言われたら簡単に「ハイわかりました」という準備ができている。

#2 Assume the worst case.
後ろ向きな考え方だけど最悪のパターンを想定しておく。最悪それさえなければいいかというくらいで。その絶対的なラインを割らなければ理性を保つことが出来る。

でも多分そのラインを超えた時点で理性を保つことが出来なくなるんだろう。

だから地震が来た時にキャパシティを超えた人たちの中には、命よりも大切なモノだと思ってしまったもののために命を落とした人もいるのだろう。

となるといかなる状況にも対応できるためにはとことんネガティブ思考が必要になるけど、過ぎたるは及ばざるが如しで普通の状況に対応できなくなってしまうのかもしれない。

#3 Beef or chicken?
今の仕事を選んだ基準みたいなもの。飛行機に乗って食事が出るとき(最近は国際線くらいに乗らないとどうやらごはんは出ないみたいだけど)どちらにしますかということ。

Beefでもchickenでも良かったけど、自分にはずっと臨床は出来ないと思っていた。でもずっと病理診断も出来るかは自信がない。自分の場合は臨床を続けるというoptionに対してnegative campaignを受けたために結果的に病理に流れたけど、それが良かったのかは正直良くわからない。

でもどっちに行ったとしても文句を言っているだろうというのは容易に想像できる。

2012年4月14日土曜日

Clinical practice 8

ちょっとした勉強になった症例。

Case 60歳代男性
狭心症、高血圧、糖尿病の既往あり無治療。ここ最近忙しくて風邪気味だった。就眠中に目が覚めると突然ぐるぐる回るめまいとそれに伴う嘔気が起こり救急搬送。

#1 めまいの鑑別
vertigo vs dizziness vs blackoutというのはかなり有名な鑑別。「そういう鑑別法では100%区別するのは出来ないよ」という人もいる。確かに患者さんの訴えなんて必ずしも正しいとは限らない。

それでも可能であれば上記の鑑別をするのは意義があると個人的には思っている(間違っていれば途中からやり直せばよいだけのこと)。

vertigoは周囲がぐるぐる回るような回転性のめまい、dizzinessはフワフワしたりゆらゆら揺れたりする浮遊性のめまい、blackoutは意識が遠のくような血の気が引くようなめまい。めまいという言葉の中には一般的にはこの3つの意味が含まれていると言われている。

もちろんvocabularyの細かい定義は使う本人によって異なり頭がモヤモヤしているだけでもめまいという人がいるかもしれない。だから詳細な問診をして性状を明らかにする必要がある。

#2 Clnical course
来院時、意識清明、vital著変なし。やや右への眼振を認めた。四肢麻痺なし、構音障害、嚥下障害なし。難聴耳鳴なし。念のためECG, 血液検査で心筋梗塞は否定した。

臥位でじっとしていたら大丈夫だけど、起き上がろうとしたら無理みたいだった。頭位変換性(頭を動かすとめまいはひどくなるかとの)問いに対してよくわからないと。

メイロン 40ml iv, プリンペラン iv, あまりに症状が強いのでホリゾン ivした。ちょっとは症状は軽くなったが、まだ嘔気が続いていた。

#3 Always rule out cerebellar stroke
脳梗塞は常に否定する必要がある。メイロンでよくなったらいいかと思ったけど、収まらないのでMRIを撮影。拡散強調像で梗塞巣は見られず、脳梗塞は否定的と考えた(本当に違うかどうかは経過を追って見る必要がありそうだけど)。

ちなみにメイロンを打つのは今では邪道の部類に入る。主流はホリゾン、プリンペランの対処療法。結局この例は外来でキープし症状が改善したため帰宅。

#4 BPPV vs 前庭神経炎
今まで蝸牛症状(耳鳴難聴)を伴わない内耳性の回転性めまいは良性発作性頭位めまい症だけだと思っていたけど、何気なく本を開いたら前庭神経炎もその部類に入るらしい。

確かに1週間前くらいから風邪を引いていたみたいだから前庭神経炎がふさわしいのかもしれない。

ただしどっちも治療法は一緒(することがない、BPPVにEpley法はあるけど)で経過も似ている。

#5 よくわからない
たまに患者さんがこう答える。「胸は痛いですか?」「いやぁ、よく分かりません」と。こっちとしては痛いか痛くないかなのにどうして答えられないのかと思ってしまう。

印象としては話をするのが面倒なくらい(ぐったりした)状態や意思決定が苦手な(≒優柔不断な)人に多いような印象。

かもしくはこちらの聞き方が悪いのかもしれない。なるべく答えやすいような質問を心がけてはいるけど、患者さん自身が体験している状況とはずれたことを聞くとそうなるのかも。

今回の例で患者さんがよくわからないといったのは、おそらく「確かに頭を動かしたらめまいは起こりそうだけど、そうじゃなくて寝返りを打つくらいでもめまいが起こる。というかずっとめまいが続いているから、頭だけが原因かどうかなんてわからない」というニュアンスがあってだと思う。

また胸が痛いかどうかについても狭心痛と言われる胸部圧迫感を「胸痛」と思わない人もいて「胸が痛いか」という問に対しても「痛くはないけど、性状の状態では決してない。この踏まれたような何とも言えない違和感がある。どう表現して良いかわからない」という意味で「よく分かりません」というのだと思う。

だからよくわからないと言われた時の対処法としては「聞き方を変える、近い症状を聞いてみる(胸痛→胸部違和感、頭痛→頭が重たい感じ、チクチクする感じetc)時間を置いて再度聞いてみる」それでも要領を得ない場合はその質問を不明として次の質問へさっさと移ること。よくわからないことに時間をかけてもしょうがないので。

Spring has come.

#1 春がきた
関東は寒い日と暑い日が交互にやってくるので服装の選び方に困る毎日。

雨が降るととたんに寒くなる。


桜は13日頃が満開だそうで、土曜日は雨で幾分散ってしまった。

結局花見はしなかったけど、まぁそもそも花見で花をめでている人はそんなにはいないと思うのでまた別の機会に飲み会をすればいいのかもしれない。

#2 New life with something new
4月から新しい生活が始まった、学生としての。

大学院生なんだから春休み欲しい!とか思ってみたけどまぁ無理だろう。

学費を払って仕事をするというかなり意味不明な状況。教育を受けてはいけるけれど、On the job trainingとあまり変わらない気がする。

欧米なんかはどうなんだろうか。大学院というシステムが(たぶん)機能しているであろう本家ではどういうふうにしているかは興味がある。

まぁ自分としてもそんなにまじめにやっているつもりはないから別にいいといえばいいんだけども。

2012年4月1日日曜日

Some leave, some come.

#1 Some leave, some come.
人事異動の時期。残る側も辞める側も大変。新規に就職する側も心配でいっぱいかもしれない。

こっちは一応残る側。直接的なしわ寄せはないけれど、でも間接的にはやっぱり来る。あれ?なんか戻ってくる標本のペースが最近早いなぁ…。

#2 Best textbooks in medical practice assuming general medicine
1年経って総合診療をする上で必要な本というのが見えてきた気がする。前に書いたことhttp://hirokickman.blogspot.jp/2011/01/textbook-for-residents.htmlとほとんど同じ内容だけどfocusの当て方が若干異なっていると思う。

1. 今日の治療指針
結局はこれが一番。「今日の治療指針だけじゃダメだよ」とかわからない場合はどうするの?とか言われそうだけど、それは今日の治療指針の完成度の高さからかえってあらが目立つだけだと思う。

ほぼすべての疾患について現時点での最善の治療が載っていること、毎年改定され、多くの人にレビューされておりある程度の質が担保されていること、最も重要かもしれないけどレイアウトが見やすくて探しやすいこと。

2. 内科レジデントマニュアル or 内科レジデント実践マニュアル or レジデント初期研修様資料内科ヒントブック
いわゆる内科レジデントマニュアル系の本。いずれか1点はあった方が良いと思う。これが全てというよりもこれくらいは…という意味で。必要十分とまではいわないけれど、これが完璧に頭に入って実践できていれば(内科系にかんしては)相当できると思う。

3. カラー写真でみる!骨折・脱臼・捻挫―画像診断の進め方と整復・固定のコツ
外傷系にはこれ。自分がするのはシーネ固定とまぁ肩の脱臼くらい(骨折してそうな時はそれでもやらない)。でもどんな治療法があってどういう時に送らないといけないかとかは知っておく必要がある。

4. 夏井先生の外傷・熱傷マニュアル
それぞれで2冊の本。外傷・熱傷系の治療は従来の古い本でやるよりもこの本でやった方が確実でキレイ。

5. マイナーエマージェンシー
外来、救急はどんな人が来るかはわからん。重症になればなるほどやること(できること)は限られてくるけど、軽症になればなるほど症状は多彩でちょっとしたテクニックが必要になることがある。そんな時の一冊。

6. 自分のオリジナルマニュアル
1~5を参考にしつつ自分の経験を踏まえて書いたもの。例えば肺炎で入院したおじいちゃんに抗生剤はロセフィンを使おう。じゃあその他の点滴は何をどれくらいいけばいいの?という疑問に対して普通のマニュアルには答えが書いてない。そういうニッチ的なものを中心に書いたもの。

1を貴重にしつつ2で内科系の補強を。外傷系は3~5で何とかなる。後は画像診断系で一冊ほしいけど、画像診断(心電図を含む)は経験値によるところが少なからずありアンチョコ本が活躍しにくいと思うのとあまりいい本を知らない。

2012年3月17日土曜日

financial planning

#1 financial planning
老後の年金を資産運用するという401kの6割が元金割れというニュース。

まぁプロが朝から晩まで働いて儲けている世界で素人が参戦してもひどめを見るだけのような気がする。

我々の世界で例えるならICUで重症患者を診ていて、患者の家族が「あれはちょっと無理そうだけど、風邪や腸炎くらいならどうせ薬を出してほっとけば治るし。ちょっと教科書読んで勉強すればいいんでしょ?」とか言って適当に治療するようなもの。

こんな設定はありえないけど、このありえない状況が株式ではあり得るということ。

基本的に株式は非ゼロ和らしく株価の上昇があれば全体的な価値が上昇し株価が下落すれば全体的な価値は低下する。

ただ、「全員が得をする」という前提を達成するには株価が常に上昇をしていなくてはならない。下落することがあればそれはすなわち全員が損をする。実際には空売りをしている人がいるから多くの人が損をするということになるのだろう。

そんな世界で常に儲けを出せるのはプロのなせる技、というかプロでも損をすることもある。例:リーマンブラザーズ。

それでも投資をする人、投資を勧める人は「リスク」という概念を十分に承知しているはずで、医療機関でトラブルを起こすことはないだろう(選んだ自分の責任?)。

というわけで多分自分は(株主優待とか特殊な用途でない限りは)株に手を出すことはないだろうし、もし手を出すとしたらその時は医者を辞めているだろう。中途半端に手を出すにはリスクが大きすぎるので。

#2 life insurance
この前確定申告をしてきた。

生命保険に入っていれば控除ができますよと。

まぁ株式に比べたらリスクを減らす方向に働くので生命保険に入ることは「了解可能」だと思われる。

ただ、個人的には死んだ時は死んだ時だし、それまで無駄遣いせず貯蓄をしておくのが一番かなと思っている。多分働けなくなったら保険金が下りても生活は苦しくて多分やっていけないと思う。

なので日々節約。


2012年3月13日火曜日

アクセス解析から

アクセス解析でヒットしたキーワードから考察を

#1 シラー法
自分はあまり縫合はしないんだけれども、爪母が脱臼するような挫傷でシラー法を使う(らしい)。

原理自体は簡単なんだけど(正直どれくらいで抜糸するかは知らない、大抵外科の先生にお任せするので)、教科書(レジデントマニュアル系)にはあまり載っていないみたいでそれで検索されるのかもしれない。

Minor emergencyなんかは両端それぞれ縫合する方法を採用している。前も書いたけど、要は爪母が固定されればあまりこだわる必要はないのかもしれない。

#2 Epwing
これは「Wikipediaがoff lineで使えるようにepwing版が登場しましたよ」という意味。自分は最近携帯電話をスマートホンにしていつでもネット検索が出来るようになったのでepwing版のwikipediaの利用価値は急速に落ちたような気がする。

ただ勉強をする時の調べ物としてはresponseが早いので利用価値はあるかも。現在は画像なしで2GB程度。

#3 594orz
もう閉鎖されて久しいけれど、まだ根強い人気。自分も一時期お世話になったので。

季節性に復活するという噂もあったけど、どうなのだろうか。あそこにあった第1回からの国家試験の問題を何らかの形でどこかにもう一度アップロードして欲しい気がする。

#4 PLとカロナール
正式にはPLは総合感冒薬で抗ヒスタミン薬やNSAIDs.アセトアミノフェン、カフェインが入っている。錠剤はピーエイ錠。だいたい普通の病院ではPLという粉薬が採用されていて、たまに「粉駄目なんです」という人がいて、そんな時に錠剤があればなぁと思っている。

カロナールはアセトアミノフェンのことを指す。今まで勤務した病院ではコカールとか言ったりもしていた。

PLが嫌いという人がいる。NSAIDsが入っておりアレルギーの心配がある、抗ヒスタミン薬の眠気をカフェインでキャンセルするというのは疑わしい(事実PLでも眠い人は結構いる)、複数の成分が入っていて気付かないうちに使ってはいけない成分があったりするかもなど。

基本的に薬は単剤が多い(だから数種類薬を出す)。ただ、風邪はしょっちゅうあるからよく出されるような処方を合わせたのだろう。最近ではCa拮抗薬と利尿剤の合剤もあるくらいだし。

ただ個人的にはNSAIDsとアセトアミノフェンを同時に含むのはあまり意味がわからない。リスクを回避してないし、メリットも手薄になる印象。

その点カロナールは解熱鎮痛剤で副作用も少ないし(ない、とは言わない)使いやすい薬。

PLのことを散々批判したけど、たまに出します。楽ちんなのと患者さんの希望で。

2012年3月11日日曜日

Clinical practice 7

久しぶり。今回も内科系。いつものように若干ぼかしが入っています。

Case 90歳代女性
病院受診歴なし。呼吸苦、食思不振を主訴に受診。ADLは車椅子レベル。既往は特記事項なし。内服なし。アレルギーなし。

全身状態は良好だが、ヒューヒュー言っていた。

#1 心不全 vs 気管支喘息
結構有名な鑑別で、聴診上wheezeが聞こえたら心不全か気管支喘息かを鑑別しろと。聴診上ははっきりはわからないけど、coarse crackleが両側で聞こえたら心不全に傾き、局所性に聞こえたら気管支喘息に肺炎がかぶっているかもと思うようにしている(実際はどうかよく分からなくてレントゲン撮っちゃうけど)。

これまで喘息の既往がなくてアレルギーらしいアレルギーもない。気管支喘息は否定的に思えた。気管支喘息の場合は大体既往があって本当の初診は実質ないと言っても過言ではない(∵小児科で一度は引っかかってる)。

なのでまぁ心不全だろうと思い心不全の原因検索を中心に行うこととした。

#2 治療すべきかしないべきか
ルーチンで肺野と心臓を聞いていたら右胸部に放散する収縮期雑音が聞こえた。AS…?エコーで確認してみるとやっぱりそう。

レントゲン上は心拡大が軽度あるものの、肺には水は溜まっていなさそう。足のむくみもないし。でもBNPが100くらいあるので心不全で良いだろう。エコー上も大動脈弁の石灰化が強く開口障害あり(poor studyとのこと)でASから来る心不全でよいだろうと。

でここで問題となるのはじゃあどうやって治療するか。ASの場合は根治的には手術(弁置換術)が適応となる。それも早い段階で必要。エコー上はpoor studyだが十分手術適応は有りそう。

しかし今のADLを考えると積極的には手術を勧めることはできない。本人は長生きしたいといっているけれど。家族に同意をとっておく必要がある。

保存的に診る場合はβ-blockerが使えない。特に治療らしい治療は出来ないということになっている。

予後に関して、狭心痛出現からの平均余命は5年、失神は3年、心不全は2年と言われる。

本人は動きまわることが無いので狭心痛や失神があったかどうかははっきりしない。喘鳴が心不全の症状だとすれば予後は2年程度、ということになる。こっちの勝手な言い分になるが、90歳まで生きれば十分ではないかと。本人や家族の前では決して言ってはいけないけれども。

#3 いかに対症療法を実践するか
心不全に対しての治療はARBか利尿剤か、くらい。降圧薬は予後のevidenceがあるのだろうけど、正直症状を取る薬としては疑問で利尿剤はたしかに効くけど、本人はご飯がまともに食べれていないという。血圧は低くなかったけど、そんな人に利尿剤をホイホイ打つと容易に脱水になってしまう。

栄養状態が悪くアルブミンが低いと血管外へ水分が容易に出ていくため、それも呼吸苦に加担しているかもしれない。そこに利尿剤を安易に打つと血管内脱水になって簡単に血圧が下がってしまう。

というわけで考えた末、喘息として治療することにした。

#4 心不全に対して喘息の治療はちょっとは効く
喘息の時の吸入はβ2アゴニストで、心臓はβ1受容体がメイン。だから効かないことになっているけど(しかも吸入だからより局所的)、経験上結構効く、一時的だけど

一時的でしかも根本的な原因がどうしようもない中でも前に進まなければいけない時にずらした治療が効果を示すことがある。

もしこれで効かなければ入院して全身管理が必要かと思っていたが(ご飯が食べられなければつまりそういうことになるわけで)、何とか持ちなおしてくれた。

テオドールが多すぎて途中で中止したくらい。

#5 今後のフォローアップをどうするか
90歳のおばあちゃんでこれまで薬を全く飲まなかった人が一時体調を崩してそこから薬を一生のみ続ける、という構図がどうかということ。

家族はなるべく薬はないほうが良いとのこと。正直90歳なら多分別の病気が命取りになりそうな気もする。本人がどうしても飲みたいといわれれば話は別だが、症状が落ちつている限りは投薬は必要ないのではと(予防をする意義が乏しい、再発予防は話は別だけど)。

というわけで、しばらくは「対症療法」的に一時だけ投薬をすることにした。

例えばこの状況であればARBくらいは使ってもよさそうだけれど、これを使って予後が改善するとはちょっと思えない。

通常のガイドラインはもっと若い人をターゲットにしているはずで、そういう人たちなら大動脈弁置換術も十分考慮されるしARBも早期から服薬したほうが良いと思う。

でもどっちみち予後が短い人に(これまで飲んでいたというのならまぁ話は別だけど)投与しても予後が伸びるとは思えない。

#6 投薬の中止の検討
一度始まった投薬を中止するのは結構難しい。副作用がひどいというのなら簡単だけど、現実に特に問題のない人に「不必要だから」という理由で切るのは結構大変。たかが胃薬であってもそれでうまくいっている人を急に切るとお腹の具合が悪くなったりするので。

高齢者の投薬をどのように中止するかそういう文献はあるのかなとuptodateを見てみたらちゃんとあった。論文自体が少ないらしいけど。

(関係ないけど、uptodateってすごいなと思う。臨床関連の話題はほとんどすべて網羅しているような気がする…)

まぁ書いてあることはだいたい同じで急に減らさずにゆっくり減らせとかまぁそんなこと。

後は本人がどういうふうに感じるかが重要だと思う。投薬を減らされて自分はもう積極的な加療の対象から外れてしまって見放されているんじゃないかという危機感を持たせないようにかなり慎重になる必要があると思う。

人間というか日本人?は薬を貰うと満足する性格みたいなので。

雑多感

#1 New attempt
一度これまでの自分の臨床経験をもとに自分のマニュアルを作ってみようとしたことがあった。

結局は頓挫してしまったんだけど、途中まで作ったものをもう一度やって完成させてみようと思った。

というのも外来をやっている時に「あの薬なんて名前だったけ?」とか「この病気で他になんか検査するものあったっけ?」みたいなことがしばしばある。

例えば胸痛で受診して急性冠症候群が疑わしければ、血算生化(CK-MB)、胸写、心電図、心エコーとtroponin IとかTとかH-FABPとかをする。

それで心筋梗塞だ!となると今の外勤先はカテをする先生はいないので搬送になる。その際にバイアスピリンを噛み砕いて飲んでもらう。

というのなんだけど、CK-MBを忘れたり、troponinを入れ忘れたり。

前の病院ではそういう患者さんばっかりだったから何も考えずに出してたけど、今冷静にどうしようかと考えると本を開いて確認したくなる。

でも本は自分の知りたいことの順序には書いていなくて、いくつかの本を読んで多数決みたいにして決めていく(大体今日の治療指針通りにするんだけど)。

ただ、次回外来をいつにするかとかそういう細かいこところまでは教えてくれなくて、これまでの経験や教えてもらったことをもとにするんだけど、そのネタ帳みたいなもの。

#2 OCR doesn't work well.
読取革命というPanasonicから出ているOCRソフトを購入してみた。

結構PDFにすることが増えてきたからまぁ調度いいやと思って透過型のPDFにしようとしてたところ。

実際に使ってみたけど、scansnapのスーパーファインモードでの読み取りはかなり雑、というか無理。

OCRをかける領域のズレが大きいし、読み取り結果もまぁイマイチ。

最新版だから結構イケるんじゃないか?と思ったがscansnap付属のOCRソフトの方がまだ読み取りは良い、という結果に。

まぁこういうこともあるかなと若干諦め気味だけど。

と書いて約1週間放置。また気を取り直してやってみたらかなり検出率良好。やり方が悪かったのか…?

#3 3.11 again
去年の3月11日何をしていたかというと、オペ室で整形の手術の補助についていた。そうしていたら看護師さんから「なんか地震があったみたいですよ、東北で」と言われ、オペが終わって医局に戻ると津波で人が流されている映像が写っていた。

すごいというかあまりに現実離れしすぎていて「ああ、」ぐらいしか言えなかった。

「関東に行くのやめにしたら?」

といろいろなところで言われたけど、結局行くことにして今ここにいる。

その選択肢が良かったのかどうかは未だによくわからない(「色々な」意味で)。

2012年2月19日日曜日

New Dimension

#1 People are moving, always.
人事異動で人がどんどんいなくなっていく。

ホントどうなるの?という感じもするけど、どうやら現在の状況では自分に直接的な負担増はなさそう(剖検当番のheavy rotationとかあることはあるんだけど、それは今の自分にとってはむしろ必要なことで歓迎とまでは言わないまでも許容出来る範囲)。

でも人が流れるというのは健全といえば健全なのかもしれない。血栓形成に関するVirchowの三徴は

  • 血管内皮障害
  • 血流停滞
  • 凝固亢進

と言われている。これを置き換えると、部屋が汚い、人の異動がない、人が不必要に多いときにtrouble(血栓形成?)が起こる、というふうに言えるかもしれない。

役所の人事異動が頻繁なのは「川の流れがよどむと癒着ができやすいから」とどこかで読んだことがある。

ちなみに逆に出血に対しては人は結構耐性があるみたいで血小板は1~2万くらいまでならminor traumaなら耐えられる(大手術は無理だけど)。となると、多少人が減ったくらいでは多分recoverできるのだろう。

#2 Microsection
昨日薄切をやってみた。学生の頃に一度やったことあるんだけど、また。

意外と難しかった。脳は切り出しがすごく難しい。消化管はまずまずできそう。

どこまでやるかはまだ考えていないけど、ある程度なれるまでやってみたいとは思う。

その時に技師さんと話をしてて、正常組織アトラスと正常組織のスライド、後色々な組織を作ってみたいね、という話になった。コンビーフのスライドを作ったら糸球体とかいろいろな臓器があったとかで、食べ物とか組織標本を作ってみたら面白いかもと。

想定しているのはnormal control, normal variantの類。他にも縫合糸やコンタミなど想定されるものを作っておけば、疑わしい時の比較写真になる。

多分そういうのは誰かが作っているんだろうけど、やっぱり自分たちでも作っていみたい。

#3 Lecture memo
看護学校で講義をすることになってそれで資料を作成中。

頭の中ではこうしよう、ああしようというイメージはいろいろあるけど、実際パソコンを目の前にすると、すごくベタなことしかできなくて若干しょげる。

とりあえずやらないと先へ進めないのでベタでも教科書丸写しでもいいから書いているところ。そこからアレンジをすればいいのだろう。

2012年2月5日日曜日

Managing books.

#1 Scanner and OCR
いわゆる本の自炊生活の話。どっかでしたかもしれないししてないかもしれない。

前の病院の上司から安く譲ってもらったScansnap S1300が意外と使い勝手がよく、どうしようもない書類なんかをスキャンしている。

まぁ実際はそれすらめんどくさいんだけど。

ただ、書類がどんどん溜まっていく一方なのでどっかでいるだろうけど、紙である必要がないものについては(ページ数が少ないものは優先して)PDFベースにしている。

ところが、Scansnapの付属のOCRは結構貧弱で誤認識が多い。

できた書類の実際の使い方はPDFを開く→検索をかける→該当する箇所を読む、という流れなのでキーワードくらいはきちんと認識して欲しい、という程度。

というわけで読取革命を買ってみた。

感想:まぁまぁよい。ただ、オートでレイアウトを選択にすると枠がずれる(まだ使い始めて間も無いので改善する方法があるのだろう、多分)。

#2 What book is best for PDF?
さすがに外科病理学とかAckerman Surgical Pathologyを電子化しようとは思わない(Ackermanはonlineアクセスがあるけど)。

でも漫画や文庫本など比較的小さい本ならいいかもと思った。ほとんどがパソコンやiPad(or equivalent)で読むのでその画面より大きい本は拡大、縮小を繰り返さないといけないので読みにくい。

ただ、あくまで読み通す前提での話で、調べるためだったらあまり関係ないのもしれないけど。

#3 Data is like entropy
まあデータというのはエントロピーと一緒で?捨てなけりゃ常に増大する。

このブログのどこかで書いたかもしれない、大学卒業時に数十GB(取り込んだファイルを除けば数GB)だとして、今は軽く数百GBになっている。Virtual slidesを取り込みだしてから幾何的に増え続けている(あれどうしようかとちょっと考え中)。

このまま行くと多分死ぬまでには数百TB?位になるだろう。でもそれも1枚の(多分次世代)ディスクで記録できるのだろう。

となると、遺骨を残しておくよりもその人の活動記録(生まれた時から葬式まで)が全部入ったディスク1枚を残しておいてもし回顧することがあれば面白い。「ほら、おじいちゃんの若いころよ」なんて。

でも変な画像があったら「見なかったことに」とか言って捨てられるかも。

2012年1月31日火曜日

Ward at night

# Ward at night
久しぶりに夜の病棟でおしゃべり。当直先で。

前いたときは病棟の看護師さんは全員知り合いでちょっと行くと「あぁ、先生!」みたいな感じでちょっとおしゃべりしていた。

今の仕事はそういうことがないから、ちょっと不満(欲求不満ではない)。別におばちゃんでもいいからたまに人と話したいよね、という程度。

今の当直先にはそろそろ1年くらいいることになるので、看護師さんはだいたいみんな知っていることになる(と言っても一度や二度あったくらいだけど)。

# Something trivial
話す内容はどうでも良いことだったりどうでもよくないことだったり。マクドナルドのクーポンは安いだとか、Afのコントロールの仕方だったり、経鼻胃管をずっと置くと副鼻腔炎を起こしやすいだとか。

相手も好きで聞いてくれているんだと思う(多分、、、ね?)。なので感覚としてはキャバクラに行っている感じ。一回しか行ったことがないからよく分からないけど。

# Troubles occur in the midnight
トラブルというのは夜中に起こる、というのが相場。個人的にはそうではないよ、とも思うけど、でもそういうことになっている。

胃管が抜けたり、SpO2が低下したり。今だったらトラブルの具合はひと通り経験済みだからよっぽどのことじゃない限り驚かない。

まぁそれはともかく、夜中のトラブルで呼ばれてそのまま雑談、というコース。昔は「明日」があったからそこそこで寝たけど(注:いつ起こされるか分からない)、今は結構余裕があるので一時間くらいは話ができるけど、でも相手は忙しそうなのでそそくさと帰る。

2012年1月28日土曜日

Earthquakes.

#1 地震そろそろ?
去年3月11日に東日本大地震が起きて、現在の勤務先も少なからず被害を受けた(他のところと比べるとたいしたことないけど)。

2ちゃんねるでは1月25日に地震が来る、という噂が流れていて、不覚にも(CPCがたまっていたので)ちょっと信じしてしまった。

いつ来てもおかしくない、という前提がある中で「この日だ!」とほどほどの信ぴょう性を持って言われると信じてしまう。というよりも信じたいという気持ちになってくる。大袈裟だけど、宗教的思想につながるところがあるのだろう。

#2 結局来なかった
結局地震は来なかった。なんちゃってガソリンも満タンにしたし、ちょっとペットボトルの中身を買いまししてしまった。

でもちろん現実に戻ってCPCの準備を進める(よく考えたら仮に地震が起こっても多分CPCはやる、自分のいるところは津波も来えないし、災害になりにくいので)。

#3 その後
その後は地震に関するデマはなくなった(ように思う)けど、そうこうしているうちに山梨で地震が起きた。まあ外したということなんだけど、下手に信用して警戒していた人たちの一部は恩恵に与れたかもしれない。

そういう意味では意義はあったのかもしれないし、でも結局自分はCPCをやらなくちゃいけないんだけど。

2012年1月22日日曜日

Something risky

#Something risky.
リスク管理。大した話じゃないけど。

例えば病理診断であれば、悪性腫瘍と良性疾患を区別することが重要。「良性→悪性」と誤診するのと「悪性→良性」と誤診するものは、(どっちも悪いんだろうけれど)一般的には「悪性→良性」と考えられている(確か)。

でも訴訟になりやすいのは「良性→悪性」で手術をしたら良性でした、というパターン。

「悪性→良性」の場合は言い訳が成立しやすい。たまたま取ってきたところに癌がなかった、検体上はmargin negativeだったが、微小に露出していたのかもしれない、など。

でもその逆は言い訳のしようがない。

#A patient who is concerned about his health, but he doesn't want to consult me.
こういう症例があった。

若い男性で胸が痛いから調べて欲しいと。よくよく聞くと月1回くらい起こっていて、自然と治まる(疼痛の間もADL低下はあまりなさそう)。痛い部位は確かに心臓にかぶるようにも見えるし肋骨のようにも見える(もしくは肋軟骨部?)。

もっとよく聞くと、親戚の伯父さんが健康診断で問題ないと言われたの心筋梗塞になったと。自分も健診を受けてはいるが心配でならないと。

若年男性の胸痛と言ったら気胸、大動脈解離、肋骨骨折、肺炎、帯状疱疹くらいか。若年女性なら気胸と併せて内膜症があるか。外表面上は発疹はなく、episodeからするとどれもしっくり来ない。

ただAMIを心配してきたんだろうと解釈し胸写、採血、心電図をとって異常ありませんよ~と言ったらすごい剣幕で言ってきた。

「心筋梗塞だとは思っていません。この胸の痛みがなんなのか調べて欲しいんです!!!」

たしかに大変かもしれないが、少なくともバイタルは崩れていない、胸写、採血、心電図で異常がない、発作の起こり方からしても緊急性はないと判断できる。原因ははっきりしないが、心因性のことも考えられる。気分を鎮めるような薬が効くかもしれない。というと

「不安だからとかじゃないんです!胸が痛いんです!」

と強くいう。そして

「インターネットで調べたら呼吸器内科がいいって書いてあったんです。本当は呼吸器内科に行きたかったんですが、近くになくてここに来ました」

とおっしゃる。まぁ心配なら胸部CTくらいとっても良いかなと思っていたけど、本人が呼吸器内科に行きたいのであれば、そりゃあ行ったほうがよい。というわけで直ちに紹介状を作成した。「本人が強く希望されております。御高診よろしくお願いします」と。

#Assess the risk.
この症例は結局良くわからなかったが、多分心因性だと思う。胸写くらいだけど、少なくとも器質的疾患は考えにくいし、経過も狭心症らしくない(そもそも高コレステロール血症などの家族歴がない)。
不自然に感じたのが、「気分が優れないことで痛みが出てくることもあるかもしれません」というとそれに対して強く反抗する。「自分はそうじゃない」と。

その時点で(はっきりとした病名はわからないけど)心因的なものを強く疑った。もちろん実は…だった、ということは稀ながら経験するので決め付けるのは良くないんだけれど。

いずれにせよ、強い口調、自分の発言を100%否定し、インターネットの言うことを信じている態度から(それを面と向かって言われているわけで)、自分はこの患者さんからは信用されていなくて(どうせ一般内科で専門医じゃないし…)、自分でキープしていても信頼関係の構築をするのは難しいと判断し紹介した。まあ個人的には「呼吸器内科」の疾患かといわれれば微妙だけど、本人が信じて疑わないので「本人希望」の紹介。

#Patients want professionals.
自分が(一応看板は一般内科だけど)一般内科や総合内科、家庭医療、総合診療といったものの専門家という発想にいまいち賛同できないのが、患者さんからの評価。

一般内科は簡単な病気を扱っていて専門家は難しい病気を扱っている。

というイメージがある。必ずしもそうではないんだけれども(病院によっては病気を複数抱えている患者さんの主治医になったりするところもある)、でも全体的に見ればやっぱりその通りっていう状況が多い印象(あとはどうしようもない敗戦処理だったり?)。

だから三重のとある先生は総合内科は最初から目指すべきものではなくてある程度専門をやってそこから転向を考えても十分という。

アメリカの家庭医療の専門家とはかなりかけ離れている(自分でお産を見たり乳児検診をしたりする総合内科医が日本にはいるのか?)。

#Always minimize the risk.
診療を続ける限り、極端なことを言うと生きている限りは常に何らかのリスクを伴う。ただ、それは心がけ次第で低くすることができる。

だから「●●科はリスクが少ないですよー」とか「▲▲科は高リスクだから止めといたほうがいい」というのはあまり信用していない。まあ多少はあるだろうけど。

(入って「ここはリスク高いんだよねぇ」と言われても同反応したらよいか困るはず)

整形外科は死なないけど、機能障害が起こったらそれこそ一生もの。救急は何が来るか分からない病気に対して100%の診療が求められるから、結果いかんでは訴訟になりやすいけど、ガイドラインを作って、ここまで検索して見逃したら仕方ない、というルールを作れば訴訟を回避しやすい。

結局あの人はどうなったのだろう。もうずいぶん経つけど。

2012年1月20日金曜日

Going around supermarkets

#1 その土地を映すもの
例えば自分の出身は広島だけれども、広島といわれれば「お好み焼き」、「牡蠣」、「宮島」、「原爆ドーム」と言ったところか。あと少しマニアック?になると戦艦大和やつけ麺をあげる人もいるかも知れない(確かにつけ麺の店は多い印象だけど、一体どこの広島で流行っていたのかちょっと疑問)。あと、うにホーレンは全く同意できない

確かにお好み焼きはよく食べていた。でも家で作るのはごちゃまぜの関西風だったし、牡蠣なんて(親が牡蠣にあたってこりごりしたため)基本的に出てもカキフライ程度。

多分どこでもそうだけど、実際日々の生活を構成していたのはこういう有名なものではなくて、例えば通学路にあった大きな木だったり、バス停の前にあったポプラ(注:コンビニ、温かいご飯をこれでもかと詰めてくれることで有名)、ずっと通っていた駅前の塾だったり、今は変な店になっちゃったけど、ダイエーだったり、再開発される前の変なゲームセンターだったりする。

#2 何を見に行くか
自分はあまり旅行をしたいとは思わないけれど、でも旅行をするなら有名なところより普段の人たちが生活しているところを見たいと思う。

それはとても些細なものだったりする。例えば道路の居眠り防止の凸凹は徳島だったら阿波おどりのリズムだったり(実際に走ってみて感動した)、関東では「バカうけ」というお菓子が売っていたり。

でも大半は変わらないことが多くて(どこでもコアラのマーチは売っている)、それを見るのも一興。

目指しているのは海外旅行の「世界ふれあい街歩き」みたいな普段の街並み。

#3 スーパーは何でも揃っている
スーパーに行きたいと思う一つの理由。安いから。

別に今の収入で言うと安いものにこだわる必要性なんてあまりない(多分時給計算すると近くのコンビニで全てを揃えたりネットで買ったほうが、20km離れたスーパーに買物に行くより断然安い)。

それでもスーパーは魅力的。

基本的にその地域で生活している人が普段使うもの、食べるものが集約している。ちょうど広島ではこの時期牡蠣が多いように多分地域で多少の特徴はある。行ったことないから分からないけど多分北海道は暖房グッズがすごいことになっているんだろう。

へぇ、こんなの使うんだ、とかそういうシンプルな発見がある。

2012年1月6日金曜日

Psychiatry

たまたま本屋さんで「援助者必携 初めての精神科 第二版」という本を見つけて安かったので買って読んでみた。
#1 精神科患者は結構多い
自分は精神科は専門外と言うかそもそも診るつもりなんてない。

でも統合失調症は100人に1人と言われているし、それ以外の境界性パーソナリティ障害やうつ病といった病気を含めると「精神科」というレッテルを貼れる人は結構いると思う。

ただ、100人に1人のはずの統合失調症はそんなに出会わない。陽性症状はそんなに続かずに陰性症状が多くて、出会っても気付かないか、外に出る時点でselectionがかかって出会わないだけかもしれない。

前の病院でも精神科疾患で治療中の患者さんが内因性疾患を発症して搬送されることがしばしばあった。

#2 精神科は結構難しい
大体高齢者で認知症だったりするから「まぁ余裕でしょw」という感じだったが、たまに若い統合失調症の人が来ると全員で警戒モードに入ってた。

これも疾患に対する理解が浅かったせいだろう。認知症だって周辺症状を含めれば「余裕」なんて言えないし統合失調症だってきちんと内服してコントロールできていれば必ずしも暴れるとは限らない。

#3 札のついていない人をどうやって拾い上げるか
内科医として拾いあげるべき精神科疾患は私見ではうつ病と認知症(本当に私見ですいません)。うつ病は甲状腺機能低下症だったりと内科疾患の症状として現れることもあるため(といっても自分では甲状腺機能低下症で甲状腺ホルモンを補充してうつ病が治った、という経験がないけど)、鑑別の意味で重要。

プライマリーケアで治療をすることもあるらしいけれど、自殺予防などのノウハウやバックアップ体制を考えると自分だったら精神科を紹介する。

認知症については精神科というよりも神経内科、一般内科、精神科で診る感じ。一部のtreatable dementiaでなければ治療法がないので(治療する側からすれば間違いがないという点では)気が楽。家族の側からすれば長い道のりになるんだろうけれど。

#4 札の付けられない人をどうやって診るか
個人的に「専門家ではない人間」として問題なのが精神科疾患という札を付けられない人たち。

そもそも病気と正常の差は?と言われると結構難しく、例えば糖尿病なら血糖126mg/dlを基準にしている(ちなみに126をブドウ糖の分子量180で割ると0.7モル)。124じゃだめ?と言われてもうまく説明ができない(統計や診断が126で統一されているからダメ、とは言えるが)。

回りくどくなったけど、要は「個性なんだろうけれど、個性としてはちょっと強すぎる。かと言って(社会生活が破綻するほどではなくそれなりに何とか上手くやっているので)精神疾患とは言えない」人たちにどう対峙するかということ。

ひどく自分の考えに固執しこちらの勧めを全く聞かない人(でも病院にはやってくる)、陽気すぎてもう10分も話し続けているよ~という人、患者さんだけじゃなくて医療スタッフでもちょっとしたことですぐ怒鳴りつける医者や看護師。

精神科診療の延長線上でこういう人達への対処法を考えてみたら面白いかも。

#5 でも結局。。。
こんなことを言っていると「お前に対する対処法を教えてくれ」と言われそうだ。

2012年1月1日日曜日

A Happy New Year.

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。