2009年5月26日火曜日

From unstable to stable

今は実力的にもすごく不安定で(的確に言うと実力なんてないわけだけど)、上手くいくこともあればいかないこともある。

今日の中心静脈カテーテルは逆血を確認できたんだけど、上手くいかなかった。それは
  • 局所麻酔が不十分で患者さんが暴れたこと
  • 逆血を確認した後にもう少し針先をすすめなくちゃいけないこと
結構体格のいい患者さんには少し少なすぎた。また内筒と外筒の位置関係を普段口を酸っぱくして言っているはずなのに、いざ自分がしようとするときは忘れる。

でもそんなことで憂鬱にくれる時間もなくて、患者さんは次から次へとやってくる。

ようやく病棟に馴染めたかなと思ったときにまた怒られる。

そんなもんかな。

自分でやることが増えれば増えるほど、「これでいいのか?」という疑問が増える。

教科書には○○のときには△△と書いてあるけれども、実際の患者さんにとってこれが本当に一番いいのかなんてときには、evidenceなんて話は一切吹っ飛んで、素直に上級生の言うとおりになる。

とりあえず今できることは勉強で、それしかないのかもしれない。

2009年5月22日金曜日

みんなの動向

たまに友達と電話で話す。

自分はこれができるようになった、でもこうして怒られた、とか。

自分で言うのもなんだけど、うちの病院はどちらかというと、野戦病院なところがあって、深く探求するよりもとりあえず手を動かす、という感じがする。

かたや友達の病院は大きな総合病院で、結構カンファレンスも多くて研修医もすごく優秀な人たちが揃っている。

正直どちらがいいのかは分からない。

ただいえるのは、次のこと。
  • どちらを選んだとしても不満は残るし、いて良かったなと思うこともある
  • 長い目で見たときはそんなに変わらない
結局まあいいかという結論になるが、でもどうしたらいいかいまだにわからない現状をかえてくれるわけではなさそう。

2009年5月17日日曜日

雑多感

怒られること

何もしなければ(すべきことをしていないのも含む)怒られないわけで、怒られるということは何かしているわけで、その分何かしら進歩があるはず。

最近怒られることが多いけど。

頼られること

自分がまだ医者になって一ヵ月半だということをみんな知っているはず。

でもそろそろ「先生、これはどうしたらいいでしょうか」なんて相談してくる。

いや、相談してくれる、と言ったほうがいいかもしれない。

今の自分に相談するよりももっと上の先生に相談したほうが話が早いに決まっていて、それでも自分に報告をしてくれる。

結局分からなくて自分が上の先生にさらに相談するんだけど。

調べること

自分の患者さんのことが分からなくて、本を紐解く。

本を紐解く、というよりまずどういう本を紐解けばいいのかという根本的な疑問にぶつかる。

どうやって調べようかと思ったときにその本がない(うちの病院は図書にあまりお金をかけていなくて病因の経費で買うことも多分できるけど、それをするくらいならめんどくさいので自分で買う)。

同級生

みんなまだ同じようなレベル・立場にいるけど、まだこいつすごいなぁと思うような人はいない。

そのうち頭角を見せてくるかもしれないし、そうでないかもしれない。

2009年5月16日土曜日

初めての…

今日はいつも頼っている、というか後ろについている二年生とバリバリの若手の先生がおらず、指導医クラスの二人と自分。

必然的に自分にかかってくる比重が0から50くらいに増える(ただしmaxは100)。

何もできないと思っていたけど、意外とできることは多いかもしれない。

まだ非常に安直な発想かもしれないけど、熱が出たらまず呼吸器・尿路の感染を疑ってCXR, 採血, 尿検査を提出。

これで結果が出なければ、CSFまで行くのかもしれないけど、とりあえず尿細菌+で抗生剤スタート。

本当は尿培養まで取ってよりnarrow spectrumなものへ変更すべきなのかも知れないけど、この病院はあまりそこまでする気配はない。

多分本当に難しいのはその先にあるはずだけど、でもその時点までまだ到達できていない、と思う。

ちなみにDSAのassistant(というか結構やらせてくれた)も今日は入った。

いつもは(今日はいない)二年生の仕事だったので急に番が回ってきて予習も何もしてなかったけど(いつも見ているじゃないかといわれればその通り)。

2009年5月13日水曜日

From foolproof to smart

今日は上級医に「無駄に血ガスを取るな」と怒られた。

血ガスは毎月上限回数が決まっているらしく、無駄にやってはいけないのだと。

(無駄にやってはいけないというのは、治療に反映されない検査は行ってはいけないということ)

自分で初めて判断したことなんだけど(といいつつ二年生にも来てもらってて了承を得ている)、こういわれるとちょっと凹む。

普通の教科書を読んでいて思うのが、あまり思考過程がかかれていない。

実際の臨床ではあるアクションを取るときに「明日休みだから今日多めに出しておこう」とか「あの先生来週来るからな。そのときに紹介してみよう」とか「患者さんは明後日外泊するからその後に検査を組もう」なんてことも考えながらしている。

他にも自分が気づかない患者さんの情報を汲み取って検査や治療に生かしているが、そんなの自分には分からない。

いちいち聞くわけにもいかないから、なんとなくこんな感じかなぁと思いながらメモをする。

医者になって一ヶ月で何ができるの?(何もできないよ)と思うが、でも患者さんからしたら医者なわけで、だから意識のある患者さんや家族の前では一応いるけど、上級医の後ですごく小さくなっている。

勉強の必要性はすごく感じているが、一体何をすればいいのか分からない、という現実。

何をすればいいのか分からない、をもう少し詳しく言うと「どういう勉強をすれば一番山頂に近いのか」ということ。

そんな方法なんて誰も知らないわけでとりあえず二年生やもっと上級医にくっついて診察を見たりしたりする毎日。

2009年5月11日月曜日

Introduction

というわけでうちの病院のパンフレットに紹介文を書くことになりました。

「うちの病院ではこんなことができるよ!」
「コメディカルの人たちとすごく仲がいいよ!」


なんていいつつ。

でもそう書きながらいろいろ考えると、結局はハード以外は自分しだいなんだなぁという気がした。

例えば病理科がないのに病理の研修がしたい!というのは無理だけど、そういうのじゃなければ○○がしたい、××がたくさんできるというのは自分のやる気次第。

もちろん病院全体や診療科のサポートが必要なのは言うまでもないけど、他の病院と本質的に差がつけられることってそんなにないと書きながら思った。

少なくとも口をあけて待っていれば自動的に技術が身についている、ということはないということ。


そんな考えをするやつなんていないだろう!と思うかもしれないが、でも
医学部に入ったときこれで人生安泰だと思った人は、親も含めて相当数いるはず。
そういうのと同じだと思えば、「とりあえず有名病院に入ってみれば…」という人もいるわけで、 多分こういう考えを持った学生は少なからずいるはず。

やっぱり大なり小なり口を大きく空けて待ちたいわけで、期待して病院に就職するもそうでない現実にがっかりする。

もちろん自分もその一人であることは言うまでもない。

Slightly depressed mood

ようやく病院に慣れだしたところで、病院に行くのが億劫になってきた。

といったら語弊になるかもしれないけど、何もできないことのもどかしさから来る出社拒否…?

というか多分自分に自信がないからなんだろうけど、いったいどの程度までがんばればいいのか…。

朝早く来て患者さんの状態を把握せよって?

30人もいるけどorz

でも2年目を見たらそんな風にはしてないけどなぁ…。

というちょっと非典型的な5月病。

2009年5月9日土曜日

Organizing data

これまで勉強してきたことをomni outlinerというソフトを使って雑記的にまとめてきた。

パソコンの利点は雑記的にまとめたものでも後からいつでも引き出せること。

ただ、良くないのが、あまりに雑記的にまとめたものはorganizedされていないのでまとまりがない。

端的にいえば、見つかったはいいけど、じゃあそれと関連したものはどこ?全体像は?

ワーファリンについて勉強したのにワーファリンに関する事項があちこちに転がっている。

多分パソコンを使ったからといってデータを整理しなくていいという理由にはならないんだと思う。

というわけでLaTeXを使うことにした。

別にoutlinerでもちゃんとorganizeできるんだけど、章・節立てが分かりにくく、ある程度階層構造が多くなったら見渡しにくいのが理由。TeXなら論理的に書かないとおかしな結果が返ってくるからその時点で修正しやすい。

というわけでこれを続けていくと来年には○○マニュアルみたいなものができる予感。

2009年5月8日金曜日

One month later and...

というわけで仕事を始めて一ヶ月が経ったわけだけど、正直医者らしい仕事はほとんどしてない。

血ガス
採血・ルート確保
ボーカレート(気管切開の管)の交換
CV(まだ上手くできないけど)


何かを判断するという段階まではいっていない。なんかできるような気がしない。

臨床的なセンスが足りないこと。

ある薬を投与してもどれくらい効果があるのか。この治療法では何%が再発するのか。

そういう知識がないと病状説明にも立ち向かえないし、治療する気にもなれない。

早く半年後になってほしい、と思う。

もっというと10年後でもいつでもいいからstableな状態になってほしいと思う。

本当はstableな状態を維持しつつ新しいことにチャレンジできる状態になってほしいと思う。

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難しいとはいいつつも、医者の仕事って単純。

抗生剤なんてとりあえずペンマリンを使うし、肺水腫があればフロセミドで利尿をかけるし…。

と傍から見てて思う。

多分突き詰めて考えればどこまでも難しいし、割り切ってしまえば簡単なんだろう。

だから大学入学時にはビリだった人もそれなりに臨床ができるのだろう(物凄い論理の飛躍で突っ込みどころ満載だが、伝えたい意図は伝わる…と思う)。

2009年5月1日金曜日

Congratulations to Me!

とうとう医籍登録が完了しました。

というわけで晴れて医者です。

なんか医者になると責任感が出てくるなぁ…(昨日までは一体何してたんだか…)

というわけでこれからストレス講座・医の倫理という講演会を聴きに行きます。

ストレスを一番感じていないであろう人がストレス講座を開くのはどうかと思うけど…w

そして当直。

まだ指導医の先生がいるから気が楽。

オーダーの出し方は分かるようにはなった。でも例えば出したCTの写真をどう読むかはまた別の問題。

色々読み方を勉強してはいるけど、「これでいいのかなぁ」という不安は常につきまとう。

そして、指導医に怒られる。

そして「見学しとけ」と言われる。

はやく来年になりたい…。

と思う当直24時。