2013年9月1日日曜日

In my bag, in the diagnostic pathology setting

#1 In the diagnostic pathology setting
前回は臨床をやっている時の状況を書いてみた。今回は病理診断をするときによく参考にしている本たち(一応卒後5年目、病理ストレート、診断専従)。

・Quick Reference Handbook for Surgical Pathologists
どこかのレビューで書いてあったが必要な物は全て入っており、必要のないものは一切入っていない。まさにその通り。免染一覧や、癌取扱い規約等のいわゆる決まり事を全て1冊にまとめた感じ(当然アメリカ仕様だけど)。免染の原理や各抗体の詳しい説明はあまり日本語の本では見られない。結構重用。


・Differential Diagnosis in Surgical Pathology
この本は脅威。ほぼすべての領域について箇条書きで書いてある(腎生検、骨髄は除く)。Macro/Micro/IHCの項目は的を得ているものが多く、鑑別診断も項目を並べるだけではなくて鑑別ポイントもきちんと記載している。

この本があるから病理診断の研修をなんとか生き延びることができていると言っても過言ではない。

みんな知っているだろうからあまり言わないけれど、非常に良い。

・Modern Surgical Pathology 2nd edition
普通はRosaiやSternbergなんだろうけれど、なぜかこれを買った(安かったから?だっけ)。結局その後Rosaiも買ったけど、Rosaiはどちらかというと本棚行き。

Rosaiは疾患に対するひと通りの情報を知るときには有用でまさに教科書。でも写真も少なくてしかも字が小さい。まだ目は悪くないけど、ちょっと読みにくい。

Modern Surgical Pathologyはどちらかというと後発組。他の教科書と同様内容に若干の粗密があるけれど、結構良い。

個人的にはDDx in surgical pathologyでなければModern surgical pathologyを調べてなければ外科病理学へと進む。

・外科病理学
もはや語る必要のないくらいの名著。深みには若干かけるが、診断に必要なことはほぼすべて書いてある安心感。英語の教科書を探してもないものがここにはある(特にどうでもいいようなminorな病気など)。

改訂版が出たら買おうと思っているけれど、出る前に専門医試験がやってきそうな感じ。

・Histology for Pathologist
自分でも持っているが、診断室の本棚から見ることが多い。最初は普通の組織アトラスを見ることが多かったけど、最近はこっちを参照することが多い。

あとは変な病気が出てきた時に各参考書を適宜調べる程度。それでも分からなければ誰かに聞く。

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