2012年1月31日火曜日

Ward at night

# Ward at night
久しぶりに夜の病棟でおしゃべり。当直先で。

前いたときは病棟の看護師さんは全員知り合いでちょっと行くと「あぁ、先生!」みたいな感じでちょっとおしゃべりしていた。

今の仕事はそういうことがないから、ちょっと不満(欲求不満ではない)。別におばちゃんでもいいからたまに人と話したいよね、という程度。

今の当直先にはそろそろ1年くらいいることになるので、看護師さんはだいたいみんな知っていることになる(と言っても一度や二度あったくらいだけど)。

# Something trivial
話す内容はどうでも良いことだったりどうでもよくないことだったり。マクドナルドのクーポンは安いだとか、Afのコントロールの仕方だったり、経鼻胃管をずっと置くと副鼻腔炎を起こしやすいだとか。

相手も好きで聞いてくれているんだと思う(多分、、、ね?)。なので感覚としてはキャバクラに行っている感じ。一回しか行ったことがないからよく分からないけど。

# Troubles occur in the midnight
トラブルというのは夜中に起こる、というのが相場。個人的にはそうではないよ、とも思うけど、でもそういうことになっている。

胃管が抜けたり、SpO2が低下したり。今だったらトラブルの具合はひと通り経験済みだからよっぽどのことじゃない限り驚かない。

まぁそれはともかく、夜中のトラブルで呼ばれてそのまま雑談、というコース。昔は「明日」があったからそこそこで寝たけど(注:いつ起こされるか分からない)、今は結構余裕があるので一時間くらいは話ができるけど、でも相手は忙しそうなのでそそくさと帰る。

2012年1月28日土曜日

Earthquakes.

#1 地震そろそろ?
去年3月11日に東日本大地震が起きて、現在の勤務先も少なからず被害を受けた(他のところと比べるとたいしたことないけど)。

2ちゃんねるでは1月25日に地震が来る、という噂が流れていて、不覚にも(CPCがたまっていたので)ちょっと信じしてしまった。

いつ来てもおかしくない、という前提がある中で「この日だ!」とほどほどの信ぴょう性を持って言われると信じてしまう。というよりも信じたいという気持ちになってくる。大袈裟だけど、宗教的思想につながるところがあるのだろう。

#2 結局来なかった
結局地震は来なかった。なんちゃってガソリンも満タンにしたし、ちょっとペットボトルの中身を買いまししてしまった。

でもちろん現実に戻ってCPCの準備を進める(よく考えたら仮に地震が起こっても多分CPCはやる、自分のいるところは津波も来えないし、災害になりにくいので)。

#3 その後
その後は地震に関するデマはなくなった(ように思う)けど、そうこうしているうちに山梨で地震が起きた。まあ外したということなんだけど、下手に信用して警戒していた人たちの一部は恩恵に与れたかもしれない。

そういう意味では意義はあったのかもしれないし、でも結局自分はCPCをやらなくちゃいけないんだけど。

2012年1月22日日曜日

Something risky

#Something risky.
リスク管理。大した話じゃないけど。

例えば病理診断であれば、悪性腫瘍と良性疾患を区別することが重要。「良性→悪性」と誤診するのと「悪性→良性」と誤診するものは、(どっちも悪いんだろうけれど)一般的には「悪性→良性」と考えられている(確か)。

でも訴訟になりやすいのは「良性→悪性」で手術をしたら良性でした、というパターン。

「悪性→良性」の場合は言い訳が成立しやすい。たまたま取ってきたところに癌がなかった、検体上はmargin negativeだったが、微小に露出していたのかもしれない、など。

でもその逆は言い訳のしようがない。

#A patient who is concerned about his health, but he doesn't want to consult me.
こういう症例があった。

若い男性で胸が痛いから調べて欲しいと。よくよく聞くと月1回くらい起こっていて、自然と治まる(疼痛の間もADL低下はあまりなさそう)。痛い部位は確かに心臓にかぶるようにも見えるし肋骨のようにも見える(もしくは肋軟骨部?)。

もっとよく聞くと、親戚の伯父さんが健康診断で問題ないと言われたの心筋梗塞になったと。自分も健診を受けてはいるが心配でならないと。

若年男性の胸痛と言ったら気胸、大動脈解離、肋骨骨折、肺炎、帯状疱疹くらいか。若年女性なら気胸と併せて内膜症があるか。外表面上は発疹はなく、episodeからするとどれもしっくり来ない。

ただAMIを心配してきたんだろうと解釈し胸写、採血、心電図をとって異常ありませんよ~と言ったらすごい剣幕で言ってきた。

「心筋梗塞だとは思っていません。この胸の痛みがなんなのか調べて欲しいんです!!!」

たしかに大変かもしれないが、少なくともバイタルは崩れていない、胸写、採血、心電図で異常がない、発作の起こり方からしても緊急性はないと判断できる。原因ははっきりしないが、心因性のことも考えられる。気分を鎮めるような薬が効くかもしれない。というと

「不安だからとかじゃないんです!胸が痛いんです!」

と強くいう。そして

「インターネットで調べたら呼吸器内科がいいって書いてあったんです。本当は呼吸器内科に行きたかったんですが、近くになくてここに来ました」

とおっしゃる。まぁ心配なら胸部CTくらいとっても良いかなと思っていたけど、本人が呼吸器内科に行きたいのであれば、そりゃあ行ったほうがよい。というわけで直ちに紹介状を作成した。「本人が強く希望されております。御高診よろしくお願いします」と。

#Assess the risk.
この症例は結局良くわからなかったが、多分心因性だと思う。胸写くらいだけど、少なくとも器質的疾患は考えにくいし、経過も狭心症らしくない(そもそも高コレステロール血症などの家族歴がない)。
不自然に感じたのが、「気分が優れないことで痛みが出てくることもあるかもしれません」というとそれに対して強く反抗する。「自分はそうじゃない」と。

その時点で(はっきりとした病名はわからないけど)心因的なものを強く疑った。もちろん実は…だった、ということは稀ながら経験するので決め付けるのは良くないんだけれど。

いずれにせよ、強い口調、自分の発言を100%否定し、インターネットの言うことを信じている態度から(それを面と向かって言われているわけで)、自分はこの患者さんからは信用されていなくて(どうせ一般内科で専門医じゃないし…)、自分でキープしていても信頼関係の構築をするのは難しいと判断し紹介した。まあ個人的には「呼吸器内科」の疾患かといわれれば微妙だけど、本人が信じて疑わないので「本人希望」の紹介。

#Patients want professionals.
自分が(一応看板は一般内科だけど)一般内科や総合内科、家庭医療、総合診療といったものの専門家という発想にいまいち賛同できないのが、患者さんからの評価。

一般内科は簡単な病気を扱っていて専門家は難しい病気を扱っている。

というイメージがある。必ずしもそうではないんだけれども(病院によっては病気を複数抱えている患者さんの主治医になったりするところもある)、でも全体的に見ればやっぱりその通りっていう状況が多い印象(あとはどうしようもない敗戦処理だったり?)。

だから三重のとある先生は総合内科は最初から目指すべきものではなくてある程度専門をやってそこから転向を考えても十分という。

アメリカの家庭医療の専門家とはかなりかけ離れている(自分でお産を見たり乳児検診をしたりする総合内科医が日本にはいるのか?)。

#Always minimize the risk.
診療を続ける限り、極端なことを言うと生きている限りは常に何らかのリスクを伴う。ただ、それは心がけ次第で低くすることができる。

だから「●●科はリスクが少ないですよー」とか「▲▲科は高リスクだから止めといたほうがいい」というのはあまり信用していない。まあ多少はあるだろうけど。

(入って「ここはリスク高いんだよねぇ」と言われても同反応したらよいか困るはず)

整形外科は死なないけど、機能障害が起こったらそれこそ一生もの。救急は何が来るか分からない病気に対して100%の診療が求められるから、結果いかんでは訴訟になりやすいけど、ガイドラインを作って、ここまで検索して見逃したら仕方ない、というルールを作れば訴訟を回避しやすい。

結局あの人はどうなったのだろう。もうずいぶん経つけど。

2012年1月20日金曜日

Going around supermarkets

#1 その土地を映すもの
例えば自分の出身は広島だけれども、広島といわれれば「お好み焼き」、「牡蠣」、「宮島」、「原爆ドーム」と言ったところか。あと少しマニアック?になると戦艦大和やつけ麺をあげる人もいるかも知れない(確かにつけ麺の店は多い印象だけど、一体どこの広島で流行っていたのかちょっと疑問)。あと、うにホーレンは全く同意できない

確かにお好み焼きはよく食べていた。でも家で作るのはごちゃまぜの関西風だったし、牡蠣なんて(親が牡蠣にあたってこりごりしたため)基本的に出てもカキフライ程度。

多分どこでもそうだけど、実際日々の生活を構成していたのはこういう有名なものではなくて、例えば通学路にあった大きな木だったり、バス停の前にあったポプラ(注:コンビニ、温かいご飯をこれでもかと詰めてくれることで有名)、ずっと通っていた駅前の塾だったり、今は変な店になっちゃったけど、ダイエーだったり、再開発される前の変なゲームセンターだったりする。

#2 何を見に行くか
自分はあまり旅行をしたいとは思わないけれど、でも旅行をするなら有名なところより普段の人たちが生活しているところを見たいと思う。

それはとても些細なものだったりする。例えば道路の居眠り防止の凸凹は徳島だったら阿波おどりのリズムだったり(実際に走ってみて感動した)、関東では「バカうけ」というお菓子が売っていたり。

でも大半は変わらないことが多くて(どこでもコアラのマーチは売っている)、それを見るのも一興。

目指しているのは海外旅行の「世界ふれあい街歩き」みたいな普段の街並み。

#3 スーパーは何でも揃っている
スーパーに行きたいと思う一つの理由。安いから。

別に今の収入で言うと安いものにこだわる必要性なんてあまりない(多分時給計算すると近くのコンビニで全てを揃えたりネットで買ったほうが、20km離れたスーパーに買物に行くより断然安い)。

それでもスーパーは魅力的。

基本的にその地域で生活している人が普段使うもの、食べるものが集約している。ちょうど広島ではこの時期牡蠣が多いように多分地域で多少の特徴はある。行ったことないから分からないけど多分北海道は暖房グッズがすごいことになっているんだろう。

へぇ、こんなの使うんだ、とかそういうシンプルな発見がある。

2012年1月6日金曜日

Psychiatry

たまたま本屋さんで「援助者必携 初めての精神科 第二版」という本を見つけて安かったので買って読んでみた。
#1 精神科患者は結構多い
自分は精神科は専門外と言うかそもそも診るつもりなんてない。

でも統合失調症は100人に1人と言われているし、それ以外の境界性パーソナリティ障害やうつ病といった病気を含めると「精神科」というレッテルを貼れる人は結構いると思う。

ただ、100人に1人のはずの統合失調症はそんなに出会わない。陽性症状はそんなに続かずに陰性症状が多くて、出会っても気付かないか、外に出る時点でselectionがかかって出会わないだけかもしれない。

前の病院でも精神科疾患で治療中の患者さんが内因性疾患を発症して搬送されることがしばしばあった。

#2 精神科は結構難しい
大体高齢者で認知症だったりするから「まぁ余裕でしょw」という感じだったが、たまに若い統合失調症の人が来ると全員で警戒モードに入ってた。

これも疾患に対する理解が浅かったせいだろう。認知症だって周辺症状を含めれば「余裕」なんて言えないし統合失調症だってきちんと内服してコントロールできていれば必ずしも暴れるとは限らない。

#3 札のついていない人をどうやって拾い上げるか
内科医として拾いあげるべき精神科疾患は私見ではうつ病と認知症(本当に私見ですいません)。うつ病は甲状腺機能低下症だったりと内科疾患の症状として現れることもあるため(といっても自分では甲状腺機能低下症で甲状腺ホルモンを補充してうつ病が治った、という経験がないけど)、鑑別の意味で重要。

プライマリーケアで治療をすることもあるらしいけれど、自殺予防などのノウハウやバックアップ体制を考えると自分だったら精神科を紹介する。

認知症については精神科というよりも神経内科、一般内科、精神科で診る感じ。一部のtreatable dementiaでなければ治療法がないので(治療する側からすれば間違いがないという点では)気が楽。家族の側からすれば長い道のりになるんだろうけれど。

#4 札の付けられない人をどうやって診るか
個人的に「専門家ではない人間」として問題なのが精神科疾患という札を付けられない人たち。

そもそも病気と正常の差は?と言われると結構難しく、例えば糖尿病なら血糖126mg/dlを基準にしている(ちなみに126をブドウ糖の分子量180で割ると0.7モル)。124じゃだめ?と言われてもうまく説明ができない(統計や診断が126で統一されているからダメ、とは言えるが)。

回りくどくなったけど、要は「個性なんだろうけれど、個性としてはちょっと強すぎる。かと言って(社会生活が破綻するほどではなくそれなりに何とか上手くやっているので)精神疾患とは言えない」人たちにどう対峙するかということ。

ひどく自分の考えに固執しこちらの勧めを全く聞かない人(でも病院にはやってくる)、陽気すぎてもう10分も話し続けているよ~という人、患者さんだけじゃなくて医療スタッフでもちょっとしたことですぐ怒鳴りつける医者や看護師。

精神科診療の延長線上でこういう人達への対処法を考えてみたら面白いかも。

#5 でも結局。。。
こんなことを言っていると「お前に対する対処法を教えてくれ」と言われそうだ。

2012年1月1日日曜日

A Happy New Year.

新年明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。