2011年1月30日日曜日

Clinical Correctness.

#1 正しい vs 適切
下級生の中で一緒に仕事をしたくない人が二人いる。理由は簡単で

自分のしている治療行為にケチを付けられそうだから。

もちろん自分の診療行為を改善してくれるsuggestionはwelcomeなはずなんだけど、でもやっぱり下級生から指摘されるのはいや。でも自分が下級生の治療行為にケチをつけてもこれはある意味当然の指導であって褒められるようなものではない。

#2 彼らは本をよく読んでいる
多分自分たち上級生のやることはあまり信用できないのだろう。本をよく読んで勉強している。普通に自分の知らないことを言われて「あぁそうかもね」なんて返す。

ただ、机の上の本を見てみるといわゆる「裏技」「絶対わかる」なんかのアンチョコ本とは言わないけれども、そういう性格の強い本。もちろん自分も読んでいるから人のことは言えないけれども。

「本にはこう書いてあるけど、まぁ実際はこう言うことが多いからこうしよう」なんていうと「〇〇(自分)先生はこう言いました。」みたいにさらに上の先生に言わんばかりのテンションになってくる。親に告げ口されたような気分。

なので基本的には関わらないようにしている。自分が診る患者さんは自分だけで診て、彼らの診る人は手を出さない。

#3 経験 vs 知識
もうこの時期になると一般的な診療経験という意味では1年目と2年目の経験はあまり変わらないことが多いけれども、ちょっとしたことで差が出てくる。多分そのちょっとの差で優越感を持っているんじゃないかなと思う。

でもそのちょっとの差ですらアンチョコ本にもちゃんと書いてあったりするから、この時期の2年目のイマイチな研修医より1年目の頑張り屋さんの研修医のほうが上のことがある。まぁ自分から言わせるとどちらもいまいちなんだけど(失礼)。

#4 troubleshooting
この前病棟の患者さんと1年目研修医が夜間にちょっとしたトラブルを起こしていたらしい。

まぁ人間的には悪くないんだけど、患者対応という面ではまだちょっと未熟なところがありそうという感じの人。

詳細を全く知らないから憶測でしか話をしないけれども、

患者さんとトラブルになるのはやっぱり何らかの不手際があることが多い

トラブルはどんなに頑張って防ごうとしても起こるものだし、仕方がない面はあるのだけれどもある程度慣れてくると
  1. トラブルが起きそうなリスクを評価する
    • 引き取る人がいない
    • 病状説明した内容に比べて実際がもっと悪い
    • 病院に対して不満を一言でも述べたことがある
    • 前回入院時に何かトラブルが起きた
  2. その評価に基づいて予防手段を講じる
    • 病状説明を頻繁に行う
    • 実際の部位を見せる
    • 必要以上に丁寧に話をする→当たり前かもしれないけれども病状を正しく理解することは適切な治療の第一歩。実にいい加減に考えている人は多い。
    • 寿命の話をする、特に平均寿命を超えていれば
    • (細かいことだけれども)話をしている途中に院内PHSに出ない→あなたを一番重視していますよというサイン
  3. どうしても不可避の場合は上司を交えて話をする
    • 明らかにこちらに落ち度がある場合は譲歩する権限がある上司
  4. 全て昼間にする
    • 夜間はお互いに感情的になるし夜間に消耗するとやっぱりお互い疲れる
    • 必要なリソースを必ずしも全て集められるとは限らない
上記のようなことができるようになる。せっかく自分のテリトリーで勝負をするのだから基本的に負けてはいけない。もっと正確に言うと勝ち負けを規定するような話し方をしてはいけない。

2011年1月28日金曜日

Only two months left.

#1 Consultation problem
当直中に外来に増悪するものの飲み込みにくさ、息苦しさを訴える患者がいて微熱以外はバイタルは安定していた。既往にpsychiatric problemがあってそっちからの可能性を疑ったが否定できる根拠がなかった。夜間だったので輪番制の耳鼻科を受診するように伝えたら耳鼻科に電話をするように言われた。

#1-1 コンサルトするつもりはなかったんだけれども
基本的には「当院での受診はなし」というスタンスで行きたかったため検査はしなかった。検査をする間に増悪したときに最終的に手段は緊急気管切開だったが、耳鼻科がなく、そもそも緊急での気管切開なんて自分は見たことがなかったのでそんな危ない橋を渡るくらいならさっさと見てもらったほうがいいと考えた。

#1-2 緊急性はあるの?
電話をしないと受診ができないとのことで仕方なく電話をすると結論からすると怒られた。「緊急性はあるの?先生のこれからのことを考えて言うと、頚椎Xpでのthumb signがあるかや頚部痛があるかを見て…」こちらとしては可能性の低いrule outのつもりで回したが、向こうの先生はrule inのためのコンサルトだと思っていたらしい。

いわゆる喉頭蓋炎の診断の根拠なんて教科書的なことはわかるし、明らかにヤバそうな人は多分転院搬送などせずうちのICUに入院させてどうしようも無くなる前に、気管支鏡を使うなりしてさっさと挿管している。

本当に知りたかったのは一見大丈夫そうだけど本当にそれでいいのかということ。本には「救急外来でholdingせよ」というが10時間以上もholdingするのは当院ではあまり現実的ではない。

#1-3 勘違い
うちの地区の輪番制は耳鼻科がない日もあるらしい。そんな時はどうするんだろう。全ての診療科が(県内では)いつでもaccessibleだと思っていた。だからconnectionがないと多分救急は出来ないし救急が怖いから止めるというのも頷けた。

#1-4 ほとんどが緊急性はない
前述の耳鼻科医は「輪番だから診ますけど」と若干不服そうなことを言ってそれでも受けてくれた。緊急性を言ったら時間外を受診するほとんどの患者は緊急性がないことになる。ただそれはあくまで結果論であってちゃんと否定できるまでは「全ての患者が緊急性がある」と考えている。なので今回も「分からない」ということが「緊急性がある」と判断する根拠になった。

もちろん勉強不足もあったが、それ以外に診療方針として反省すべきことはあったか。

#1-5 精神科の輪番はあまり機能しない
別の機会にいわゆる自殺企図で薬物大量服用の患者さんが来た。そんな人は結構くるがうちに来てから精神科がうけてくれた試しがない。

たいていは意識障害が遷延していたり、それにともなって嘔吐が強いため「すぐに転院するのもちょっとなぁ」ということになって入院→翌日退院→精神科受診という流れになることが多い。

しかし今回は服用薬物も大したことない(もちろん副作用や肺炎などはフォローする必要があるのだけれども)し意識もほぼ清明、しかも「死にたい、死にたい」としきりに言っているため、これは精神科も行けるかも…と思った。

という訳で輪番制の病院にconsultをして家族と話をしてもらった。家族との話し合いが上手くいかず「転院は無理です」という結論になった。いったい何がまずかったのかよく分からないけど夜間に体力をこれ以上消耗するのはあまり賢くないのでいつもどおり入院してもらった。

精神科は長期的なフォローアップの点では大変かもしれないけど、あくまで時間外では悪性症候群以外はこれで死ぬことは基本的にないし、暴れていればとりあえず寝てもらってゆっくり検査をすればいい。ただ個人的に困るのが眼科、耳鼻科、泌尿器科、産婦人科。これらは非常に専門的で手が出しにくい。ちなみに整形外科はうちにあるのと、骨折の基本は(上腕骨顆上骨折や開放骨折などを除けば)固定なので明日まではなんとかなる。

#2 Only two months left
あと2ヶ月で臨床研修が終わって病理部の先生になる。病理についてはなんにも知らない人だけど(あえて初期研修でフライングしないでみた)、4月1日からは病理医という肩書きになる。まぁいつも言っているように「茶番な病理医」だけど。

今勉強しているのは外傷について。去年の今頃は外傷の救急というだけで吐きそうになるくらい嫌だったけど、今ならまあなんとかなりそうな気がする。

もちろん内科でも外科でも重症はやっぱりきついけど。なんかweaning modeになっている気がする。ちゃんと引き締めないと。。。

その前にsummaryと研修レポートを書くか。

2011年1月24日月曜日

雑多感2

以前にも似たようなentryを書いたかもしれないけど最近書きためたブログのエントリーを投入中。

#1 2年めの余裕と1年目の脅威

1年目の先生と一緒に当直を入ることが多くて、自分の目から見ても1年目の先生の検査、処方は危なっかしかった。もちろん去年は自分もそうだったし、今頃はだいぶ任せられるようになった。

というかむしろ1年目の先生たちの中に非常に勉強熱心な人がいて「ここはこうしたほうがいいんじゃないですか!?」と言い寄られることもしばしばある。

「そうね、、そうしたらいいんじゃない」と言って大抵はそのとおりになる。

ただ、はじめの数年間の中の1年という経験は結構大きいみたいでそれでも臨床能力はまだ自分のほうが上だと言い切れる。5年後はわかりませんというか多分追い抜かされます。

当たり前の話だけれども、例えば感染性心内膜炎はどんなに教科書に書いてあるような内容を知っていても実際に症例を診た人には多分診療という面では及ばないと思う。

3週間くらい不明熱で外来でフォローされていたり、教科書的にはpenicillin G大量投与だけど、よく分からずに実際は最初はクラビットが出されていたりする。結果が分からないで診療するのは難しくて「診断は難しい」という一言ではうまく伝わらない。

2011年1月22日土曜日

Textbook for residents.

Last update on 2011/9/22

今本棚を眺めながら結局臨床研修に必要な本ってなんだろうと思って書いてみる。
気づいたら適宜付け足します。

結局2年間終わってみると、本で学べることは限られている。 というのが感想。月並みだけれども本での疑似体験は所詮疑似体験で実際の体験なしには身につかない。

嘔吐、上腹部痛で来てかなり具合が悪そうだったけど、急性胃炎と(ゴミ箱診断なんだけど)翌々日に虫垂炎で戻ってくる。高齢者で胸になんか違和感があるとだけいい、痛いとか言わなかった人が実は急性心筋梗塞だったりする。なんかお腹全体が痛い感じがする…と言っていた人が造影CTを撮ってみると腸間膜動脈解離だったりする。

(別にamazonや楽天などとアフィリエイトを結んでいるわけではないのでリンクは貼りません)

# 先輩から受け継いだや見聞きしたメモ
どんなにqualityの高い服でも体にジャストフィットするわけではないのと同様で結局はどの本も多かれ少なかれ「うちとは違う!」というところがあるはず。

郷に入っては郷に従えというように結局はそのところでのしきたりに任せるのが一番良い。
例:心肺停止患者のCPRは30分で終了する(確か20分くらい継続するとその後の蘇生確率がほとんど見込めないとかだったかな?)など。

# 当直医マニュアル〈2010〉(年度版)・外来診療マニュアル<第2版>
結局はこれに尽きると思われる。これ一冊で内科系、外科系をカバーする非常に優れた本。下手にあれこれ手をだすくらいならこれ一冊を丸暗記しても良いくらい。

よくこういうマニュアル類に対して批判的なことをいう人がいるかも知れないけど、結局はまず手を動かしてなんぼのもんで、話はこれから。病態生理が書いていないなどはそんなん必要があれば他の本を読めばよいだけ。 これに救われことは非常に多い。

ただし、手技的なことはほとんど書いていないので適宜他の本を参照する必要があるのとあくまで救急・当直帯外来で来そうな疾患についての記載なので、入院患者さんすべてに当てはまるわけではない。

外来診療マニュアルは慢性疾患(糖尿病、高血圧など)を外来で見ていくときに必要な検査やフォローアップ、投薬について書かれている。検査って入院と違って頻繁にできないからなるべく一度で終わらせたい(自分のためにも患者さんのためにもw)。 なのでこれを見ながら穴がないように診療していくのがベスト。特に普段見ることが少ない疾患については特に念入りに。


# 内科系全般
・内科レジデントマニュアル、内科レジデント実践マニュアル、レジデント初期研修様資料内科ヒントブック

内科系のレジデントマニュアルを数冊読んでみたが、大体どれも書いてあることは似た様なこと。 でも似たようなことが書いてあることが重要なのだろう。個人的には実践マニュアルが見やすくて好き。こういう本は内容の質よりも「どこに何が書いてあるかがすぐ分かる」ことが重要。

・今日の治療指針

エビデンス、エビデンスと言っている人でも目の前の患者さんに対して「じゃあどうするの?」と言われたときに具体的な処方まで書いてある本書は非常に有用。個人的には初期研修の間はエビデンスなんてあまり考えなくても良いと思う。百歩譲っても最初の1年はエビデンスの重要性を説かれても必要性が分からないと思う。

# ステップビヨンドレジデント
ホントか?と思うような内容もあるけれどもいわゆるスタンダードと言われているような治療をする上ではやはり必須なのだろう。一度読んだけど、後で読み返すと「ああなるほど」と思うことが多い。


# 外傷関係
1. 手・足・腰診療スキルアップ or カラー写真でみる!骨折・脱臼・捻挫
2. 夏井先生の外傷・熱傷マニュアル
3. 確実に身につく!縫合・局所麻酔―創に応じた適切な縫合法の選択と手技のコツ

なんか羊土社の回し者みたいだけど、仕方ない。羊土社はかなり研修医の要望を汲んだ、結構いい本出しているんだもの。外傷関係のレントゲンの読み方なんかはステップビヨンドレジデントに詳しいけれど、じゃあ実際にどうやって縫うの?糸や針の選び方は?となると、3や2の方が役に立つ。2, 3は実際に診療をしなくても読みやすいはず。実際のレントゲン写真や処置の仕方は1が良い。1の前者も後者もかなり有名で読みやすいと評判だが、実際に診療をしたことがない人は(そもそも整形外科自体が難しいので)多分読んでもなかなか実感がわかないはず。とりあえず見よう見まねでやってみてそれから本を読むのがある意味正しい姿勢かもしれない。

# エコー関連
心エコー:必ず撮れる!心エコー―カラー写真とシェーマでみえる走査・描出・評価のポイント
持ち方から教えてくれる本。これを熟読して実際に患者さんにエコーをあてまくったらだいぶ描出できるようになった。ただ、エコーの機械は機種によって多少異なるのでそこらへんは普段使っている先生や技士さんに確認すべし。
腹部エコー:腹部エコーは個人的にはあまりいい本はない。

# 麻酔科
麻酔科は麻酔科研修チェックノートの一択。ほぼ悩む必要がない。別にそこまでいい本だとは思わないけれども、研修医が知りたいようなことが基本的にすべて網羅されていると言っても過言ではない。他にいい本がないためにこの本の一択になる。他にも「臨床の書」とか「麻酔科研修の素朴な疑問に答えます」とかあるがあれは完全に読み物。別に読み物が悪いわけじゃないけれども、「今すぐどうにかする本がほしい!」という要望には答えていないと思う。

# 精神科
内科医のための精神症状の見方と対応
精神科と言っても実際に精神科の患者さんを「精神科として」診ることはほとんど無い。でも内科に紛れ込んで?やってきたり、手を切って救急車でやってくることも少なくない。また一見精神科疾患に見えて実は…ということもままある(そうでないことのほうが多いけれど)。別疾患で入院中の患者さんでなぜか抗精神病薬を飲んでいる人もいる。

精神科は難しいし自分でも正直良く分からない。でもそれでも何とかなっているのは結局のところ「器質的疾患でなければ最悪眠ってもらってその後ゆっくり考える」という方法を取ることができる。ただ、初動でこの「器質的疾患」を除外できなかったらかなり手痛い。

この本は器質的疾患(脳血管障害や甲状腺機能低下症など)を鑑別するだけではなく抗うつ薬の使い方なども例示してくれる(リフレックスなどの新しい薬は載っていないけれども)。もっとも著者は精神科疾患は(軽症のうつ病も含めて)本来は精神科医が診るのがベストだという。

# 採血・CV等の手技関連
1. カラー写真でよくわかる!注射・採血法適切な進め方と安全管理のポイント
2. 必ず上手くなる!中心静脈穿刺部位別穿刺法のコツと合併症回避のポイント


1は要らないかもしれないけれど(採血・末梢ルート確保はコツはちょびっと後は経験)、2は結構コツも重要。もちろんどちらも教えてもらわないと出来るようにはならないけれども、基本的なところは本で読んでおきたい。

自分がCVを取っていた時はブラインドでやっていたけれども、今ではエコーを使うのが主流?となっているみたい。ただエコーを触ったことがないようだと、2つ血管が見えてどっちが動脈でどっちが静脈かわからないこともあるのでやっぱり勉強が必要(ドプラーをかけるか強く押して潰せばわかるんだけど)。

2011年1月20日木曜日

@深夜

mos: 今日は夜更かししているなんて珍しいですね。

hirokickman: 自分でも不思議。12時までには寝ないといけない人だったのに。

mos: でも学生時代は結構夜更かししていたんじゃ。。。

hirokickman: まぁ誘われて釣りに行ったりしたときはそうだったけど、基本的には早く寝たい人。別に早起きじゃないんだけど。仕事をし始めてからはもっと早寝になった。

mos: どうして?仕事は時間的に不規則だったりするのでは?

hirokickman: だからこそ。仕事が不規則だし当直なんて結構夜通し働くなんてざらにあるからだからこそ普段は規則的に生活しようと思う。

mos: なんか真面目になったんですね。

hirokickman: まあ真面目なのかもしれないけど、少ない経験でいろいろな患者さんを見なくちゃいけない。そんななかなるべくベストな状態で診療をしたいという気持ちがある。そんなところから来るんじゃないかなと思う。

mos: ちなみになんで今日は夜更かししているんですか?

hirokickman: 明日が休みだから。まぁ朝10時くらいに病院に行けばいいだろう、と。後は注文した本が大量に届いたから後はそれらの本を流し読み。もっというと後はDelphiをそろそろ勉強しようかなと思ってでも参考書が少ないからDelphiの入門書とPascalの文法の本を眺めながらまとめていたところ。

mos: なんで今さらDelphiを?フリー版も無くなったし。

hirokickman: それがたまたま昔登録していたserialキーがあった。ソフト自体も残っていたからちゃんとやってみようかなと。もちろんウイルスが入っているバージョンではないのであしからず。

mos: JavaよりDelphiのほうがいいんですか?

hirokickman: Javaはたしかに魅力的。ほんと何でもできそうな気がするけど、パッと何かをつくろうとしたときに非常に面倒。また異なる言語間で同一のプログラムを作るのもやっぱりJavaが便利。Delphiは比較的簡単なプログラムを作るときに使おうかなと思っているところ。どうするかはまだ考えてはいないけれども。

mos: プログラミングなんか勉強してどうするんですか?

hirokickman: 将来的に画像解析などをやってみたい。卑近な目標としては診断支援ソフトや勤務表作成ソフト。勤務表作成に関してはアルゴリズム自体をまだ解決出来ていないところがあるのでなんだけど、もし解決できたらGUIアプリケーションをDelphiで作ってみてもいいかなと考えている。

mos: っていうか仕事はどうなんですか?

hirokickman: まぁボチボチやっているよ。ぼちぼち。でも職場の人とかにプログラミングのはなしなんかすると「趣味も仕事ですか!」と言われる。そんなんじゃないのにね。。。

2011年1月18日火曜日

院内研究発表会

mos: そろそろ院内研究発表会の時期が近づきますねぇ。

hirokickman: ったくもう、あんな迷惑な会は別にいいんだけどねぇ。個人的にはどうでもいいんだけど。。。

mos: 研修医は大体発表させられますもんね。

hirokickman: まぁ学会発表なり論文なりをしないと認められない世の中だからこれはどちらかというと上司からの愛情とも取れなくもないんだろうけどね。院内だから練習みたいなもんで。

mos: 学会に発表したり論文を書いたりしないと評価されない世の中ってちょっと悲しいですね。

hirokickman: そうかな。院内研究発表会は嫌いだけど、でもやっぱり大切だと思う。まぁ必要悪とまでは言わないけどやっぱり必要なんだ。自分の診療を見直したり「キレイな」診療の仕方を学ぶチャンス。

mos: 「キレイな診療?」

hirokickman: キレイな診療というといまいちピンと来ないかもしれないから「汚い診療」を具体的に言うと、よく分からない発熱患者にロキソニンを使うとか、なんか炎症所見が強いからとりあえず抗生剤を使ってみるとか。

mos: まぁよくあることですね。

hirokickman: いや、たまにそういうことをしているから全てがそう見えるかもしれないけど、「一応」考えているんだ。発熱患者はたいていロキソニンでなんとかなる。ただこれが薬剤性の発熱でロキソニンが原因だとしたら…、「何も投与しない」というのが答えになることもある。

mos: まぁまれですね。

hirokickman: 稀だからロキソニンを使ってもそんなに問題ないわけだけど、ただ突っ込まれたときに果てしなく思考の薄さが露呈してしまう。発表するときはいろいろな突っ込みが入るから思いつく限りそれらを想定してそれに対する答えを論文や教科書をひもときながら用意しておく。

mos: でも発表をまとめるときってだいたい患者さんが退院してからになるでしょう。

hirokickman: そう。だからつじつまを合わせるのが大変なんだ。よくあるのがなんで入院時にエコーしなかったんだ!とか抗生剤ダラダラ使いすぎ!とか。慢性膵炎の人に脂肪制限食ではなくタンパク制限食を出してたり。

mos: そういえばあの人は入院中は今の食事で痛みはないけど退院してからが不安だと言ってましたね。

hirokickman: そうね、全然痛がらなかったから気付かなかった。結果論だけどに良かったし「大丈夫ですよ、多分」と胸張って言えたけど。

mos: ミスはあんまり公表しない方が…

hirokickman: まあそれはそうねぇ。でも細かいことを言えば点滴の漏れや薬の飲み忘れなんかは結構あるもんね。ミスが無いという方がかえって不自然。研修医のミスは指導医や周りが発見して悪くなる前にrecoverする。それが健全な診療だと思う。

mos: それを研修医が言うなってはなしですね。

hirokickman: まぁそれはともかく院内研究発表会は必ずどこかの部署からコンサルトが来るから大変なんだ。ペーペーなのに相談に乗らなくちゃいけないからね。

2011年1月16日日曜日

当直明け

#1 Orthopedic surgery rotation
現在整形外科をローテート中。最初は整形外科は嫌だと思っていたが、レントゲンを見ていくうちに少しずつ分かってきた気がする。
初期研修医で整形外科のことを知っている奴はいない。
と整形外科部長曰く
整形外科は理論のよりも治療学でいくら学んでもあまり要点が見えない。また国家試験で言うと整形外科は配点が低いからそういう勉強をする奴はよっぽど賢いか、試験に落ちるやつだ。
たしかに学生の頃は(少なくとも自分は)ほとんど整形外科の勉強は分からなかった。もちろん今もよく分からないけど。でも今手術に入ったりしてたしかに楽しい。今の隣の席の人も整形外科に入局するって言ったけど、それはそれでありかもしれない。

#2 all in one backpack
そろそろ引越しの準備の準備をと思っているところ。最近旅行用に「これひとつを持っていけば大丈夫」という全て揃った荷物を作りたいなと思っていろいろ揃えだしたところ。当然その中には
・非常用の財布
・シャンプー、リンスなど洗面道具
・タオル
・下着、靴下類
・充電器

が入っていて、何かあったときにはそれさえ持ち出せばとりあえずなんとかなるというシロモノ。何となく夜逃げの発想に近いけど、なんかそう言うのに最近憧れ、そして無駄づかいをしてしまう。

#3 influenza outbreak
とうとうというかやっぱりというかインフルエンザに罹患した。

正確に言うと医局でインフルエンザが流行っていて同級生の先生が「やっぱりきつい」っていってインフルエンザの検査をしたら陽性で出て「これなら俺でも行けるかも」と思ってやったらやっぱり陽性が出たという物。結局熱は上がらずに不顕性感染ではと考えたが、インフルエンザキット陽性というのはかなり強い武器になる。

#4 症例子ちゃん
やっぱりJavaで簡単なちょっとしたGUIのソフトウェアをすぐつくるのは大変。という訳で最近Delphiの本をいろいろあさりだして昔取得したフリーのserial keyがあったなと探しつつDelphiプログラミングをすこしずつ勉強しだしたところ。

症例子ちゃんをJavaからDelphiに移植するのはあまり現実的じゃないけど、違ったソフト(勤務表作成ソフトなど)を作る際にはDelphiで作ってみてもいいかなと思う。

という訳で現在症例子ちゃんはバグ取り&見た目をなんとなくファイルメーカーに近づけるための作業中。

プログラム自体はあまり凝ったことをしていないからそんなに難しくなることはないはず。今年か来年あたりにうまく行けば公開してもいいかもと思い始めた。