2011年1月18日火曜日

院内研究発表会

mos: そろそろ院内研究発表会の時期が近づきますねぇ。

hirokickman: ったくもう、あんな迷惑な会は別にいいんだけどねぇ。個人的にはどうでもいいんだけど。。。

mos: 研修医は大体発表させられますもんね。

hirokickman: まぁ学会発表なり論文なりをしないと認められない世の中だからこれはどちらかというと上司からの愛情とも取れなくもないんだろうけどね。院内だから練習みたいなもんで。

mos: 学会に発表したり論文を書いたりしないと評価されない世の中ってちょっと悲しいですね。

hirokickman: そうかな。院内研究発表会は嫌いだけど、でもやっぱり大切だと思う。まぁ必要悪とまでは言わないけどやっぱり必要なんだ。自分の診療を見直したり「キレイな」診療の仕方を学ぶチャンス。

mos: 「キレイな診療?」

hirokickman: キレイな診療というといまいちピンと来ないかもしれないから「汚い診療」を具体的に言うと、よく分からない発熱患者にロキソニンを使うとか、なんか炎症所見が強いからとりあえず抗生剤を使ってみるとか。

mos: まぁよくあることですね。

hirokickman: いや、たまにそういうことをしているから全てがそう見えるかもしれないけど、「一応」考えているんだ。発熱患者はたいていロキソニンでなんとかなる。ただこれが薬剤性の発熱でロキソニンが原因だとしたら…、「何も投与しない」というのが答えになることもある。

mos: まぁまれですね。

hirokickman: 稀だからロキソニンを使ってもそんなに問題ないわけだけど、ただ突っ込まれたときに果てしなく思考の薄さが露呈してしまう。発表するときはいろいろな突っ込みが入るから思いつく限りそれらを想定してそれに対する答えを論文や教科書をひもときながら用意しておく。

mos: でも発表をまとめるときってだいたい患者さんが退院してからになるでしょう。

hirokickman: そう。だからつじつまを合わせるのが大変なんだ。よくあるのがなんで入院時にエコーしなかったんだ!とか抗生剤ダラダラ使いすぎ!とか。慢性膵炎の人に脂肪制限食ではなくタンパク制限食を出してたり。

mos: そういえばあの人は入院中は今の食事で痛みはないけど退院してからが不安だと言ってましたね。

hirokickman: そうね、全然痛がらなかったから気付かなかった。結果論だけどに良かったし「大丈夫ですよ、多分」と胸張って言えたけど。

mos: ミスはあんまり公表しない方が…

hirokickman: まあそれはそうねぇ。でも細かいことを言えば点滴の漏れや薬の飲み忘れなんかは結構あるもんね。ミスが無いという方がかえって不自然。研修医のミスは指導医や周りが発見して悪くなる前にrecoverする。それが健全な診療だと思う。

mos: それを研修医が言うなってはなしですね。

hirokickman: まぁそれはともかく院内研究発表会は必ずどこかの部署からコンサルトが来るから大変なんだ。ペーペーなのに相談に乗らなくちゃいけないからね。

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