2011年10月30日日曜日

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http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20111021ddm004070132000c.html

てんかん患者の運転事故はたまに耳にする。

個人的な感想としてはやっぱり運転しないほうが良い。てんかんという病気自体がまだ病態的に不明な点があること、またそれに伴い治療が対症療法的になること、それを絶対的にコントロールする方法がないことが挙げられる。

(専門でも何でもない)自分の理解ではてんかんは神経細胞が一斉に興奮してしまい起こるもので起こる場所によって意識障害を伴ったり伴わなかったりする。なのでそういう発作を起こさないような、言い換えれば「興奮を下げるような」薬が抗てんかん薬として使用される。

てんかんのコントロール自体が難しく、薬物の血中濃度を持ってコントロールの指標とするが、それが本人にとって適切な濃度かどうかを判定する絶対的な基準はない(そして本当に必要か?という人も飲んでいたりする)。

結局過去数年間のコントロールを見て運転が可能かどうかを判定するわけだけれども、これまで起こらなかったからといってこれから起こらない保証などどこにもない(だから血中濃度は定期的に測定する)。

もちろん交通事故を起こすのはてんかん患者だけではなく、普通の人だって起こしうる。でも居眠り運転しないようにしましょう(ちゃんと睡眠は取る、眠くなったら車を停める)というのは予防可能でこれを無視したなら確実に違反と言えるけれど、内服コントロール中のてんかん患者の運転事故はある種の不可抗力で、基本的には本人に落ち度がない。

頻度としては稀だよとか、居眠り運転のほうがよっぽど多いよと言われてもいつ起こるか分からない「こわい」事故は誰しも避けたいと思うはず。

今回は黙って免許を取っていたのだからまあ言うまでもない。人権との兼ね合いも難しいけれど、基本的には内服中に限り運転免許取得不可とし、例えばバスや電車の回数券を定期的に支給するなどの対応がいいのではと思う。

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